「なんとなく気分が沈む…」その原因は腸?研究が示す“腸活の力”

朝からなんだかイライラ。理由はないのに、元気が出ない——
そんな日が続いているなら、もしかして…疲れているのは“心”じゃなくて、“腸”かも?
実は、腸と心は、深い関係があるのです。
2025年、オランダ・ライデン大学のロール・ソンネフェルト博士らの研究チームが発表した研究では、プロバイオティクス(善玉菌)を含むサプリメントを4週間摂取した人たちに、ネガティブな気分の軽減が見られたという結果が報告されています。
こころの調子は“腸”しだい?
そのカギは——腸と脳はつながっているという「腸脳相関(ちょうのうそうかん)」。
腸にはたくさんの神経が集まっており、「第二の脳」とも呼ばれています。
そしてなんと、“幸せホルモン”セロトニンの約9割は腸で作られているのです!
つまり、腸が元気だと、
・セロトニンがしっかり働く
・気分も安定しやすい
・ストレスにも強くなる
…という、うれしい連鎖が始まるのです。
忙しい私の味方!手軽にできる“腸の整え方”
とはいえ——毎日必要な量の善玉菌を食事だけでとるのは、ちょっと大変。
実際、研究で使われたサプリには、1日あたり50億個の善玉菌が含まれていて、これを食品でまかなうには、ヨーグルトやキムチを毎日500g以上食べる必要があるのです!
…そんなの、なかなか続けられませんよね。
そこでおすすめなのが、サプリメント×発酵食品の“いいとこ取り”。
手軽に、でもしっかり。
あなたの腸に、うれしい習慣を届けてあげましょう。
腸から整える新習慣、今日から始めてみませんか?
【参考文献】Sonneveld L, et al: Probiotics reduce negative mood over time: the value of daily self-reports in detecting effects. npj Mental Health Research 2(1): 23, 2025.
<この記事の監修者>
水谷 優実
薬剤師・漢方養生指導士。
薬剤師・漢方養生指導士。調剤薬局での勤務経験を持ち、薬の専門知識に加え、漢方や栄養学の視点から体質改善をサポート。自身の出産後の不調を改善した経験から、腸内環境を整える重要性を広めている。薬に頼りすぎないセルフケアの提案を行っている。