• HOME
  • 記事
  • 体験談
  • 慣れない嫁姑同居で精神疲労が頂点に! だるさとお腹の不調が止まらない

慣れない嫁姑同居で精神疲労が頂点に! だるさとお腹の不調が止まらない

体験談

会社の人間関係のストレスから倦怠感やだるさに襲われるようになってしまった、神経を使う義父母との同居を始めて以来、しっかり睡眠を取っても疲れが取れない……。
30〜40代のプレ更年期世代の女性の中には、このような「精神疲労」に悩んでいる方も少なくないのではないでしょうか。

こうした自分ではどうにもならないつらい症状の緩和や体質改善には、漢方薬がよく効くことをご存知でしたか?
「健タメ!」では、読者からの体験談をもとに、お悩みに関する原因や対処法を医師がお答えしていきます。

今回は「精神疲労」をテーマに、医師の白井先生にお話を伺ってみました。

同居のストレスを義母に悟られたくない…この不調を改善する方法は?

香奈美さん(37歳女性)、主婦の方からご質問をいただきました。

去年の春に義母が体調を崩してしまい、田舎でひとり暮らしをさせておくのは不安ということで、半年ほど前から慣れない同居生活が始まったんです。義母とは結婚前からなぜだか馬が合い、楽しくやりとりもしていましたので、夫にも、「同居したって大丈夫、仲良くやっていける!」なんて言っていたのですが……。
実際に同居して四六時中一緒に過ごしていると、やはり気も遣いますし、思いのほか窮屈な思いをすることも多く、次第にストレスが溜まるようになってしまったんです。
でも、気を遣ってしまうのは義母だって同じでしょうし、私がそんなふうに思っているなんて知ったら義母を傷つけてしまうと思い、絶対に悟られてはいけないと我慢していました。
そんな毎日を送っていたせいか、このところなんだかお腹の調子が悪く、下痢や便秘を繰り返すように。さらには、寝ても疲れが取れないようなだるさに襲われるようになってきて、精神的にも参ってしまっています。
夫には特に何も話していないものの、私の様子を見かねたのか、「近くにワンルームマンションを借りて、スープの冷めない距離で別居しよう」と言ってくれています。同居はもうしばらくしたら解消となりそうですが、義母と別居後にも良好な関係を築くためにも、この不調を改善しておきたいんです。
何か良い方法があれば教えてください。

ご質問ありがとうございます。
肉体的な疲労とは異なり、精神的な疲労は自分ではなかなか感じにくいものですが、心を守るためにも、自分自身で疲労に気づき、しっかりケアしていくことが大切です。
今回は、精神疲労の原因や改善方法について、詳しくお伝えしていきましょう。

精神疲労は様々なストレスに起因する心の疲れが原因

精神疲労とは、人間関係や悩み事などのストレスを原因とする心の疲れのことです。
体を酷使することによる肉体的疲労、視神経や脳が緊張した状態により起こる神経的疲労とも密接に関わりあっており、自律神経の乱れとともに連動して起こることが多くあります。
また、女性の場合は特に結婚や妊娠・出産、両親の介護などのライフイベントにより大きく環境が変化してしまうことが多く、環境に適応しようとするがゆえのストレスから、精神的疲労が溜まりやすい状況にあるといえます。

東洋医学では、精神疲労は「気(生命エネルギー)」と深い関係があり、さまざまなストレスから「気」の巡りが滞ることで精神疲労が蓄積し、自律神経の失調や免疫力の低下を招くと考えられています。
次の章ではこのような「精神疲労」を改善するための具体的な方法をお伝えしていきましょう。

精神疲労を改善する3つのセルフケア

1.「自分軸」の意識を持って生活の改善を!

会社や家庭において、自分の果たすべき役割や責任を真面目に果たそうと努力する人や、几帳面で完璧主義な方ほどストレスを感じやすく、精神疲労を溜め込みやすい傾向にあります。
こうした方の多くが自分の「休みたい」という気持ちよりも「責任を果たす」「やり遂げる」「期待に応える」という方向に意識が傾きがちなため、自分自身の疲労に気づかず、ストレス症状を悪化させてしまうことがあります。
心当たりのある方は、自分の内面の声に意識的に耳を傾けるようにし、可能な限り仕事を制限したり、自分の時間や睡眠時間を確保する生活に改めるようにしましょう。

2.質の高い睡眠を得るための環境を整える

「自分軸」に生活習慣を改めて睡眠時間を確保できたとしても、寝る前にスマホやパソコンを開いて仕事のことを考えたり、精神疲労の原因となっている事柄について思いを巡らせたりすることはやめましょう。
こうした行動は、かえって眠りの質を下げ、脳を疲れさせることによる精神疲労の蓄積につながってしまいます。
質の高い睡眠をとり、しっかりと心や脳の疲労を回復させるためには、就寝時間の3~4時間前には夕食を終え、ゆっくりと湯船に浸かって体を温め、体の体温が下がらないうちに就寝することが大切です。

3.ツボ押しでストレスで乱れた自律神経を整える

仕事や育児、介護など様々なストレスを溜め込みがちになっている時は、心身の不調を招く
前に、手軽に押せる「合谷(ごうこく)」のツボ押しで不安や緊張を鎮め、ストレスによって乱れた自律神経を整えましょう。

◎合谷(ごうこく)
場所:手の甲の親指と人差し指の骨が交差する、やや人差し指寄りのくぼみにあるツボ。
親指をツボにあて、気持ちいいと感じる強さでやや強めに押しもみます。左右の手のツボを各30回程度、押しもみます。

根本的な体質改善には漢方薬が効果的!

精神疲労を改善するために、セルフケアやメンタルケアなどの選択肢に加えて、根本的な改善を目的としている漢方薬の服用もオススメです。

特に、今回の相談者様のような症状に悩む方に適した漢方薬は、補中益気湯(ホチュウエッキトウ)です。体力がなく、精神疲労による倦怠感に加えて下痢や便秘、吐き気などの胃腸症状もつらい方の「気」を巡らせて、体全体の疲労感を改善する効果があります。
また貧血気味で手足が冷えやすく、衰弱が強い方には、「気」や「血(血液)」を補って体に栄養を与え、症状を緩和する効果のある十全大補湯(ジュウゼンタイホトウ)も良いでしょう。

自分の症状や体質にぴったりマッチした漢方薬を選ぶのは難しいと感じがちですが、「オンラインAI漢方」では、お悩みの症状を元にAIがあなたにぴったりな漢方薬をご案内しています。自宅にいながら気軽に始められますので、ぜひチェックしてみてくださいね。

あんしん漢方のサービス紹介は下記リンクをご確認ください。

自分の心の声に耳を傾けられるようにしましょう

今回は、精神疲労に悩む方のためのセルフケアや漢方薬をご紹介してきました。
症状の改善のためには、つい期待される役割や責任を優先してしまう考え方をやめ、自分の体調や心の疲れにも目を向けることが大切です。
取り返しのつかない心の不調を引き起こす前に、適切なケアをしてストレスを解消するように心がけましょう。

こうした気になる疲労症状の改善には、漢方薬が大きな効果を発揮した例もたくさんあります。セルフケアを試してもなかなか改善しない場合は、ぜひお近くの漢方医や漢方薬局に相談してみてくださいね。

関連記事