胃痛を和らげるには? 種類別の対処法と効果的な漢方を紹介

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一言で「胃痛」と言っても、胃の痛みにはさまざまな種類と原因があります。
胃の痛みの改善には漢方薬が効果を示す場合が多いですが、胃痛の種類ごとに原因や対処法、効果的な漢方薬も異なります。

ここではさまざまな胃痛の対処法と効果的な漢方薬を紹介していきます。

急な胃痛を和らげるには?  原因と対処法を解説

突然の胃の痛みは主に、暴飲暴食や刺激物の摂取、ストレスで胃の粘膜に炎症が起きることが原因と考えられています。
多くの場合は薬の内服と安静で改善しますが、このような急性胃炎を繰り返すと慢性化してしまうこともあります。

また、東洋医学では急な胃の痛みを「寒邪(かんじゃ)が胃に留まって筋肉が収縮し、「気(生命エネルギー)」が滞り、痛みが増幅されて起こると言われています。

次に急激な胃の痛みに対する対処法をいくつかご紹介します。

まずは、胃の粘膜に負担のかかる刺激物の摂取を控えることです。
暴飲暴食以外にもカフェイン、タバコ、アルコール類や油物、辛いものなど刺激物の摂取が、胃酸の分泌を過剰にしたり胃の粘膜を荒らすことがあります。

さらにストレスや睡眠不足も胃の炎症を招き、胃痛の原因になることがあります。
胃は自律神経と連動して働いているため、自律神経の乱れは胃の不調に影響します。
生活リズムを整えてストレスを溜め込まず、睡眠時間をしっかり確保しましょう。

根本的な体質改善には漢方薬もオススメです。
冷えによる急激な胃粘膜の炎症や「気」の滞りを解消する安中散(アンチュウサン)や、筋肉の痙攣を伴う胃痛がある方には芍薬甘草湯(シャクヤクカンゾウトウ)が効果的です。

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みぞおち付近の胃痛を和らげるには? 原因と対処法を解説

みぞおち付近の胃痛は主に、暴飲暴食、食あたりなどに加えて過度の精神的ストレスで自律神経が乱れることから生じます。
東洋医学ではみぞおちの痛みを心窩部痛(しんかぶつう)といい、「肝」の高ぶりによって「脾」の機能が衰えることで起こるとされています。

みぞおちの痛みに対する対処法をいくつかご紹介します。

まずは、胃に負担をかけない食事を心がけることです。
朝食を抜く、夜遅い時間に食事を摂るなどの不規則な食習慣も胃への負担が大きいので、できるだけ規則正しく食事を摂るよう心がけましょう。

みぞおちの痛みは胃からだけでなく、小腸や心臓に大きなストレスがかかった場合にも生じることがあります。
ストレスの原因がわかっている場合は環境の改善を図り、できるだけストレスを溜め込まないようにすることが大切です。

食生活やストレスを溜めないというセルフケアと、根本的な体質改善には漢方薬の服用も効果的です。

ストレスによる胃の停滞感や張りを感じる方の「気」の滞りを解消して痛みを解消する安中散(アンチュウサン)や、慢性胃炎気味の方には、胃腸を温め余分な「水」を取り除くことで胃腸機能を高める六君子湯(リックンシトウ)が良いでしょう。

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キリキリ痛い胃痛を和らげるには? 原因と対処法を解説

キリキリした胃の痛みの原因は、胃の炎症と自律神経の乱れです。暴飲暴食やストレスなどの何らかの原因によって、胃に炎症が起こる場合が多く、胃の痛みのほかにみぞおち辺りの不快感、食欲不振などの症状が見られます。

東洋医学では、胃の働きは自律神経に関わる「肝」との協調で行われると考えます。
睡眠不足やストレスで「肝」の働きが乱れると「肝胃不和」が起こり、胃の痛みにつながると考えます。

キリキリした胃の痛みに対する対処法をいくつかご紹介します。

身体の冷えは血の巡りや水分代謝を悪化させ、胃の機能に影響を与えます。
胃の痛みがあるときは冷たい飲食物はできるだけ避けましょう。
空腹時に胃痛が起こる場合は食事を小分けにして回数を増やし、空腹の時間を減らすことで、胃酸の過剰分泌を防ぐことができます。

根本的な体質改善には漢方薬もオススメです。
身体を温め、余分な水分を取り除く六君子湯(リックンシトウ)や、ストレスのある方は「気」の滞りを解消する安中散(アンチュウサン)などが効果的です。

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吐き気をともなう胃痛を和らげるには?  原因と対処法を解説

吐き気を伴う胃痛は、暴飲暴食やストレスなどの刺激による胃粘膜の炎症や、ピロリ菌やアレルギーなどの身体の内側から起こる場合、胃腸機能の低下による逆流性食道炎が原因の場合などがあります。

東洋医学では、吐き気は「気」の不足による気虚の状態、あるいは「水」のバランスの悪化による「水毒」が原因と考えられています。

吐き気を伴う胃痛の対処法をいくつかご紹介します。
消化不良が原因の吐き気は、治るまで横になって安静にしましょう。
食べたものが腸に流れやすくするために右側を下にするのがポイントです。

胃酸の過剰分泌は逆流性食道炎を起こす原因になります。
高脂質の食事やアルコール、喫煙なども胃酸過多の原因になるため、これらはできるだけ避けましょう。

これらの対処法とあわせて、漢方薬の服用もオススメです。
みぞおちの張りや吐き気のある方の身体の熱や炎症を鎮める大柴胡湯(ダイサイコトウ)や、胃の働きを高めて、体内の水分停滞を解消する茯苓飲(ブクリョウイン)が効果的です。

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下痢をともなう胃痛を和らげるには? 原因と対処法を解説

下痢を伴う胃痛は、ストレスが原因の過敏性腸症候群の他、暴飲暴食や冷たいもののとり過ぎなどの原因が考えられます。

東洋医学では下痢を伴う胃痛を、自律神経を司る「肝」の機能が低下して、胃腸を司る「脾」が衰えることで起こるとされています。

下痢を伴う胃痛の対処法をいくつかご紹介します。

過敏性腸症候群で、慢性的に下痢を伴う胃痛が起きやすい方は、ストレスケアと食生活の改善が症状緩和のポイントです。
柔らかいご飯やうどん、食物繊維豊富なイモ類など腸への刺激が少なく、栄養価の高い食事を中心にし、身体の抵抗力アップを図りましょう。

胃腸炎などの急性症状で下痢を伴う胃痛を起こしている方は、まず安静にして脱水を避けるために水分をしっかり摂りましょう。
効率よく水分を吸収させるために経口補水液も活用しましょう。

根本的な体質改善には漢方薬もオススメです。
ストレスや緊張からくる胃痛や下痢症状には半夏瀉心湯(ハンゲシャシントウ)、胃腸炎の方には「気」を高めて胃腸の緊張を和らげて下痢症状を改善する柴胡桂枝湯(サイコケイシトウ)などが効果的です。

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空腹時の胃痛を和らげるには?  原因と対処法を解説 

お腹がすくとキューっとした胃の痛みが走る。
このような空腹時の胃痛にお悩みの方も多いのではないでしょうか?

空腹時の胃痛は、胃酸の過剰分泌が原因で起こると考えられています。
食べ物の消化に必要な胃酸ですが、胃に食べ物がない時に大量に分泌されると、胃に刺激や負担がかかり、痛みが生じる原因となります。

東洋医学では、冷えや疲労から胃の痛みが起こる「脾胃虚肝」の状態になることで、空腹時の痛みを感じやすいと言われています。

空腹時の胃痛の対処法をいくつかご紹介します。
食事の間が長くなり空腹の時間が長くなると、胃が胃酸によって刺激されて胃痛が起こりやすくなりますので、一定の時間ごとに食事を摂るようにしましょう。
1回の食事量を減らして食べる回数を増やすと、胃への負担は少なくなります。

また、これらの対処法とあわせて漢方薬の服用もオススメです。
冷えやストレスで胃腸が弱った方の身体を温め、胃酸の過剰分泌を抑える安中散(アンチュウサン)や、胃腸の働きを良くして「水」の滞りを改善する効果のある四君子湯(シクンシトウ)が効果的です。

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食後の胃痛を和らげるには? 原因と対処法を解説 

食後の胃痛は、逆流性食道炎による胃の炎症や、炎症がなくても胃痛や胃もたれなどを起こす疾患の機能性ディスペプシアなどによる胃腸機能の低下が原因になることがあります。

東洋医学では、胃腸の働きを司る「脾」の衰えにより胃の消化吸収全般の機能が低下するとされています。
この「脾」の機能低下には、自律神経に関わる「肝」や老化と関係する「腎」の衰えが関係しています。

食後の胃痛は消化機能の低下が原因で引き起こされます。
胃腸の働きを活発にする人参や大根などの食材を積極的に取り入れましょう。
大根に含まれるジアスターゼという消化酵素は消化を助ける働きがありますが、生で食べると冷えを招くことがあるため、熱を通してから食べるようにしましょう。

根本的な体質改善には漢方薬も効果的です。
胃腸機能を整えて消化をサポートする効果のある平胃散(ヘイイサン)や、ストレスのある方の「気」の滞りを解消して胃痛を改善する六君子湯(リックンシトウ)などがオススメです。

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寝起きの胃痛を和らげるには? 原因と対処法を解説 

寝起きの胃痛は、消化不良と自律神経の乱れが原因と考えられています。
東洋医学では、睡眠不足などで自律神経が乱れることで、自律神経を司る「肝」の働きが妨げられて、胃腸機能を司る「脾」に影響が出ることで「肝胃不和」の状態となって胃痛として症状が現れると考えられています。

寝起きの胃痛の対処法をいくつかご紹介します。

就寝時に胃をしっかり休ませるためにも、就寝3時間前までには食事を終わらせるようにしましょう。
寝る前に食事を摂ると、寝ている間も胃が働き続けるため、胃が休息を取れずに結果的に消化不良を起こすことに繋がります。

胃の不調に効くツボを刺激してみるのも、胃の働きを高めるのに効果的です。
膝の外側、膝の皿の骨の下から指4本分下にある足三里(あしさんり)というツボです。
足三里は消化器系の働きを高めて身体の不調を改善する胃ツボの代表と言われています。

根本的な体質改善には漢方薬もオススメです。
食生活の乱れによる消化不良や、睡眠不足やストレスによる「気」の滞りを改善する半夏瀉心湯(ハンゲシャシントウ)や胃の血行を良くして、胃の消化機能を高める四君子湯(シクンシトウ)が効果的です。

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ストレスによる胃痛を和らげるには? 原因と対処法を解説

ストレスによる胃痛は何らかの精神的負担や不安によって自律神経が乱れることによって起こります。
東洋医学では胃の働きは、自律神経や血液の貯蔵に関わる「肝」との協調によって行われると考えられており、ストレスによる胃痛はこの「肝」の働きが妨げられることによって起こるとされています。

ストレス胃痛の対処法をいくつかご紹介します。

まずはストレスをうまく発散する方法を自分なりに見つけることです。
現代社会では、ストレスを全く感じず過ごすことは至難の技。
そのため自分なりのリラックス法やストレス解消法を見つけることが大切です。
ハーブティーやアロマ入浴、適度な運動にはリラックス効果もあるので、自分に合うものを見つけましょう。

睡眠不足が続くと、交感神経と副交感神経のバランスが崩れ、胃の働きに影響を及ぼします。
良質な睡眠をとって、自律神経のバランスを整えましょう。

セルフケアに加えて、根本的な体質改善には漢方薬も効果的です。
「気」の滞りを改善して「心」のうっ血をとり、ストレスによる胃の痛みを改善する半夏瀉心湯(ハンゲシャシントウ)や、「気」の滞りを解消し、胃を温めて痛みを和らげる安中散(アンチュウサン)などが良いでしょう。

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まとめ

胃痛にはここで紹介したように、さまざまな種類があります。
それぞれ症状ごとに原因や効果的な対処法、適切な漢方薬が違います。

胃痛の辛い症状を和らげたい時は、自分の胃痛がどのタイプなのかを把握して、ここで紹介した対処法を参考にして、症状改善に繋げてくださいね。

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