危険な頭痛の症状とは? 頭痛の種類や原因となる疾患の違いを解説

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頭痛は、病院を受診する理由として多い症状の一つではないでしょうか。

自分の頭痛の症状が危険なのかどうかがわからないと不安になりますよね。

ここでは頭痛の種類や、頭痛の原因になる疾患について解説します。これらを知っておくことで、注意を要する危険な頭痛の特徴について理解することができるでしょう。

一次性頭痛とは

頭痛は主に一次性頭痛と二次性頭痛の2種類に分けられます。

一次性頭痛は一般的に「頭痛持ちの頭痛」と言われる、生命の危険のない頭痛になります。これには偏頭痛や緊張型頭痛、群発頭痛も含まれます。

偏頭痛

脳の血管が急に拡張することで起こる頭痛とされています。気圧の変動や環境の変化、寝不足や心理的なストレスから来ることも多く“ズキンズキン”といった拍動性の頭痛となります。

また、前兆がみられることもあり、目の前にキラキラとした光が見えたり(閃輝性暗点)、まれに脱力やしびれがみられます。

緊張型頭痛

頭痛の大半を占めるものであり、主に肩こりやストレスが強くかかった場合などの筋肉の血流の悪化によって痛みます。

生活習慣の改善などによって改善することも多いですが、デスクワークなど避けられない状況もあり、うまく付き合っていく必要がある頭痛です。

群発頭痛

20~40歳の男性に多くみられ、目をえぐられるような痛みと前頭部から側頭部にかけての痛みがあります。

一度発作を起こすと痛みを抑えるのが困難な場合もあるため、発作の予防が必要です。

二次性頭痛とは

二次性頭痛は、脳や身体に異常が起きることで生じる、生命の危険のある頭痛になります。くも膜下出血や脳内出血、脳腫瘍、動脈解離などが含まれます。

くも膜下出血

脳動脈瘤が破裂することにより、くも膜というところに勢いよく出血するものをくも膜下出血と言います。

破裂していない脳動脈瘤がある方は、50歳以上で2〜6%とたくさんいらっしゃいます。動脈瘤があることだけでは何も症状はありません(頭痛もありません)。しかし破裂すると、その内の3分の1が社会復帰、3分の1が後遺症を残す、3分の1が死亡、と言われるほど重篤な病気となります。

破裂してすぐ出血が止まったとしても、再破裂のリスクがとても高くなります。そのため、突然の頭痛を感じた場合は自分一人で動こうとせず、自分は安静にして周りの人たちに、救急車を呼んでもらう、病院へ連れて行ってもらうなどの手助けをしてもらいましょう。

脳動脈解離

解離とは動脈の血管の壁が裂ける病気です。おもに椎骨動脈で起こることが多く、「後頭部や頸の突然の痛み」や整骨院などでの突然の首の回旋などによって生じます。

こちらも病院を受診せずに様子をみていると、どんどん血管壁が裂けていき、くも膜下出血や広範な脳梗塞へとつながります。このような後頭部の突然の痛みを感じた場合は、首の回旋などは行わずに病院をすぐに受診しましょう。

脳腫瘍

脳腫瘍は顕微鏡で組織をみて分類されます。最近では遺伝子解析も併用して分類されています。

その中でも脳腫瘍原発の4分の1を占めるのが「膠芽腫(こうがしゅ)」です。これは脳腫瘍の中でも一番予後が悪く、日毎にどんどん腫瘍が拡大するため、嘔吐・手足の麻痺・言語障害を伴ったり、日夜ずっと続く頭痛(主に頭がずーんと重くなるような痛み)がある場合はすぐに総合病院を受診しましょう。

命に関わることもある危険な頭痛の症状とは?

一次性頭痛と二次性頭痛について見てきました。この内、二次性頭痛は命に関わることもある危険な頭痛といえます。

次に挙げるように、「突然の頭痛」や「嘔吐・手足のしびれ・言語障害を伴う頭痛」は二次性頭痛の症状である可能性があります。

突然の頭痛

一次性頭痛は「何となく頭が痛いかな」から頭痛が始まります。

しかし、「何時何分から痛くなった」、「この作業をしているときに痛くなった」や有名なのは「ハンマーで殴られたような頭痛が突然した」など、発症時期が明確な頭痛は危険です。

これは脳動脈瘤が破裂してくも膜下出血を起こしている可能性や、動脈解離を起こしている可能性が考えられるからです。

こういった発症時間が明確な突然の頭痛を感じたときは、様子をみて病院受診しようとせずにすぐに救急車を呼んだり、近くの総合病院へかけこむなど早急な対応が必要となります。

嘔吐・手足のしびれ・言語障害を伴う頭痛

脳腫瘍や脳内出血などが生じると頭痛と共に、腫瘍や出血で障害されている部位の症状が出てきます。

例えば、手足がしびれる、手足が動かない、言語障害(呂律がまわらない、言葉が出てこない)があるといった症状です。

また、腫瘍の大きさや出血の程度がひどくなり、脳圧が高くなることによっても頭痛が生じます。その際は嘔吐を伴うことが多いです。こうした症状が出たらすぐに総合病院を受診しましょう。

では、「すぐに」というのはどれくらいでしょうか。

時々「頭が急に痛くなったけど夜遅かったから、夜は我慢して病院が開くまで待ってから来ました」という方がいらっしゃいます。二次性頭痛というのは刻一刻(秒単位)で悪くなっていくものであり、ひとときの猶予も許されない状況が多々あります。

上記のような頭痛を感じた際は、すぐに遠慮せずに救急車を呼んで総合病院を受診するようにしてください。検査をして何もなければ安心にもつながると思います。

頭痛や脳の病気の治療に使われる漢方薬

ここでは頭痛や脳の病気の治療に使われる漢方薬を紹介したいと思います。

呉茱萸湯(ゴシュユトウ)

呉茱萸湯は身体の中心であるおなかを温めてくれます。そのため、体力の低下や冷えに伴い繰り返す偏頭痛や、吐き気を伴う頭痛に効果があります。

加味逍遙散(カミショウヨウサン)

加味逍遙散は月経異常や更年期障害など、女性特有の症状によく用いられ、体力の低下や肩こり、めまいなどからの頭痛に効果があります。

五苓散(ゴレイサン)

五苓散は主に脳のむくみ(脳浮腫)に効果があります。脳外科領域では一番よく使われる漢方です。

実は二日酔いにもよく効きます。これはむくんだ脳から来る頭痛を軽減させてくれるからなんですね。脳血管障害や脳腫瘍による脳浮腫や、慢性硬膜下血腫などでよく使われます。

この他にも漢方は多くの種類があり、その人その人の性格・症状に合わせて使用していく必要があります。

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いかがだったでしょうか。頭痛といってもこのようにさまざまな原因があり、また、目に見えるものではなく自覚症状であるため、他人に理解されないことも多いです。

だからこそ放置したり、いつもの症状だからと侮ったりして、発見が遅れてしまうケースもあります。上に記したような注意すべき頭痛が生じたときは、すぐに病院を受診するようにしましょう。

また、周りにそうした症状を持った方がいたら一言どのような頭痛かを聞いて、必要な手助けができればと思います。

白水寛理

九州大学病院 脳神経外科 医師   九州大学大学院医学研究院脳神経外科にて脳神経学を研究、高血圧・頭痛・脳卒中など脳に関する疾患に精通。臨床の場でも高血圧、頭痛、脳卒中など脳に関する治療にあたる。 日本脳神経外科学会、日本脳卒中学会、日本小児神経学会、日本てんかん外科学会、日本脳神経血管内治療学会に所属。

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