• HOME
  • 記事
  • ニュース
  • ウェルビーイングの実現へ!主婦の友社が選んだ「弘前大学」の健康×ビックデータの取り組みがすごい

ウェルビーイングの実現へ!主婦の友社が選んだ「弘前大学」の健康×ビックデータの取り組みがすごい

ニュース

主婦の友社主催「すごい!健康長寿力アワード2024」において、最優秀イノベーション大賞を受賞した青森県にある弘前大学「健康未来イノベーション研究機構」。

医療・健康分野の課題が複雑化するなか、同機構は地域の健康ビッグデータを活用し、予防医療と産業振興を一体化させた先進モデルを構築しました。学術・行政・産業・住民が連携することで、地域から“未来の健康社会”をつくる挑戦が高く評価されました。

青森県は、かつて全国でも平均寿命・健康寿命が最下位レベルに位置づけられていた地域です。

この“健康課題の集積地”ともいえる地で、弘前大学は地域とともに歩む形で「COI(センター・オブ・イノベーション)拠点」を立ち上げ、生活習慣病予防・健康格差の是正・エビデンスに基づく健康政策の研究と実装を進めてきました。

住民参加型ビッグデータ「弘前方式」

同機構の中核となるのが、20年以上にわたり継続されている住民参加型の大規模健診データの収集です。

これはいわゆる「弘前方式」と呼ばれ、健康診断・生活習慣アンケート・遺伝子情報・腸内細菌・代謝物質といった多様なデータを、同一住民から長期にわたって集積・解析していく点に特徴があります。

このデータ群は、大学の研究のみならず、民間企業や行政による実用的な健康づくり施策・商品開発・地域政策立案に生かされています。

ビッグデータは研究だけでなく、健診結果の活用や商品開発を通じて住民の暮らしにも役立てられています。自治体や医療職との連携で、実践的な健康施策も進められています。

単発で終わらせない「持続可能な仕組み」

弘前大学副学長の竹下教授は、近年注目されるウェルビーイングというキーワードの元、自分の健康だけでなく「社会全体の幸福」を目指していきたいとコメント。

弘前大学では、このような取り組みを単発のプロジェクトに終わらせるのではなく、地域に根ざした持続的な健康基盤として定着させることを目指しているのです。

高齢化・過疎化・健康格差といった複合課題を、科学的アプローチと人間中心の実装力で着実に乗り越えている姿勢が、最優秀イノベーション大賞にふさわしい革新性を持っています。

“住民の協力なくしてデータは集まらず、現場とつながらない研究は実装できない”──そんな哲学が根底にある弘前モデルに、これからの健康未来のヒントが詰まっていると感じました。

【関連リンク・出典】
弘前大学 健康未来イノベーション研究機構

「すごい!健康長寿力アワード2024」授賞発表!|【公式】主婦の友社「健康」note

関連記事