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【顔の傷跡】舞台・特殊メイクの技術を毎日の化粧下地に応用!ポーラ・オルビスHD「ユネル」の挑戦を取材

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写真を撮るとき、思わず顔を隠していませんか。人の目線が気になって、コミュニケーションを避けるようになっていませんか。

顔の傷跡や凹みは、見た目だけでなく、日常の選択肢まで奪ってしまうことがあります。

ファンデーションでは隠せない、でも美容医療には踏み切れない……その狭間で悩む方に向けた、まったく新しいアプローチが登場しました。

今回は、顔の傷跡に着目したメイクブランド「UNELL(ユネル)」を展開する株式会社ポーラ・オルビスホールディングスの田所直樹さんを取材。凹み傷跡(※1)のカバーに特化した化粧下地の開発について、詳しくお話を伺います。

ポーラ・オルビスHDの新ブランド“UNELL(ユネル)”とは

__本日はよろしくお願いいたします。まずは、ポーラ・オルビスホールディングス様における新規事業の取り組みと、新ブランド「UNELL(ユネル)」立ち上げの背景について教えてください。

「ユネルは、弊社の新規事業の流れのなかで『社会的価値貢献をする新規事業』として立ち上がりました。私自身、小学4年生の時の交通事故で顔に大きな傷跡を負った経験があり、その後、再生医療の研究を経て、傷跡に悩む人を救いたいという思いで開発を始めました」(田所さん/以下同)

__ご自身の原体験がきっかけだったのですね。

「はい。社内インタビューを行った結果、顔の傷跡に悩む社員が多く、温泉旅行に行けなくなるなど、日々の選択肢を制限されている現実が明らかになりました。

軽い傷ならファンデーションで隠せますが、重い傷は美容医療の領域になります。私たちはその中間の『化粧品では隠せないが医療を受けるまでもない』層の方々に届けたいと考えています」

多くの人が抱える「凹み傷跡」の深い悩み

__調査でも多くの女性が傷跡に悩んでいることがわかったそうですね。

「3000名以上への調査(※2)を行った結果、約4割の方が顔に気になる傷跡があり、そのうち約7割がそれによって日常生活で気持ちが落ち込んだ経験があると回答されました。『メイクをしても隠れない』という悩みに加え、『凹凸が目立つ』といった凹み特有の悩みが上位を占めていたのです」

__今回発表された「フィリングアンドスムージングプライマー」は、その凹み傷跡に着目した商品なのですね。

「はい。傷跡には赤みや凸の傷などさまざまな種類があるなかでも、『凹み傷跡』の対策に特化しました。凹み傷跡は、従来のメイク品ではうまく隠れにくいうえ、医療でのケアもハードルが高いため、既存の手段では解決できていない現実があったのです」

__凹み傷跡と、他の傷跡の違いはどこにあるのでしょうか。

「凹み傷跡は、色で覆おうとすると凹みの内側にも色材がつき、陰影が生まれてかえって傷跡が目立ってしまうため、一般的なファンデーションやコンシーラーで隠すのは難しいのです。

そこで私たちは、舞台メイクや特殊メイクの技法を活用し、色で隠すのではなく、凹みを自然に補正して、光を多方向に拡散させるアプローチを開発しました」

__舞台メイクの発想を応用されたとは驚きです。

「70回以上の試作を重ねました。光拡散材が光を多方向に拡散させる設計により、凹みによって生じる影を目立ちにくくし、自然にぼかすことに成功しています。

それぞれの気になる部分に使いやすいよう、肌になじみやすい使用感にもこだわりました。表情筋の変化に伴う小じわを目立たなくするなど、幅広いお悩みに活用していただくことができると考えています」

傷跡ケアの現状と目指す未来

__田所さんご自身の経験から生まれたフィリングアンドスムージングプライマーの技術は多くの方に届くべきだと感じます。最後に、今後の展望や読者へのメッセージをお願いします。

「医療は命を救うことが最優先であり、傷跡ができてからの日常的なケアについて、まだ十分に知識や選択肢が普及していない課題があると考えています。

ユネルは、医療でも救いきれなかった狭間の悩みに寄り添い、傷跡によって失われていた日常の自由を取り戻すための新しい選択肢を届けていきたいです」

__傷跡に悩む方にとって、大きな希望になりますね。

「ありがとうございます。特別なテクニックは必要なく、普段のメイクに1ステップ追加するだけで手軽に使える設計にしています。

傷跡のせいで『人前に出るのをためらう』『写真を避けてしまう』といった、見えづらい痛みを抱えている方々に、ぜひ一度試していただき、日常をより自分らしく過ごしていただきたいです」

自分を隠さず、自信をもって過ごせるように

今回は、株式会社ポーラ・オルビスホールディングスの田所さんにお話を伺い、新ブランド「UNELL(ユネル)」の製品開発にかける思いや取り組みについて紹介しました。

ご自身の原体験から生まれた真摯な姿勢と、舞台メイクの発想を応用した画期的な技術は、長年傷跡に悩んできた方々に新しい希望をもたらしてくれそうです。

誰にも言えない悩みに寄り添う製品開発の裏に、「傷跡によって失われた日常の選択肢を取り戻してほしい」という強い使命感を、しっかりと感じることができました。

(※1 怪我や手術による浅い凹みや、ニキビ跡などによる肌表面の凹みのこと。ケロイドなどの凸傷や出血・炎症を伴う傷、治癒途中の傷には使用しないでください)
(※2 オンライン調査、インタビューの総計 2025年3月31日1,204名、2025年6月3日~7月7日683名、2026年2月15日1,216名)

<取材協力先>
株式会社ポーラ・オルビスホールディングス
田所 直樹 様
所在地:東京都中央区銀座1-7-7 ポーラ銀座ビル
企業公式サイト:https://www.po-holdings.co.jp
商品公式サイト:https://unell.jp/

<取材・編集>
健タメ!編集部

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