【不妊】服用後21%が妊娠の記録も。排卵障害に挑む漢方薬の知られざる実力
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「検査では異常なしと言われたけれど、なかなか授からない」
「排卵誘発剤を使っているけれど、身体への負担が心配」
「妊娠しやすいからだの土台を作りたい」
もしあなたが今、このような西洋医学的なアプローチだけでなく、身体の内側から生命力を高めることに関心をお持ちなら、東洋医学(漢方)の知恵に触れてみる価値は大いにあります。
漢方薬は、古くから婦人科領域で数多くの実績を積み重ねてきた治療薬で、現代の臨床研究においても、その効果が科学的なデータとして実証され始めています。
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漢方で紐解く不妊の原因

西洋医学では、不妊の原因をホルモン値や卵管の詰まり、子宮の形状などで診断しますが、漢方医学では少し違った視点でからだ全体を見つめます。
漢方において、妊娠・出産をつかさどるもっとも重要な要素は、血の巡りやからだを温める力です。
漢方では、子宮や卵巣などの生殖器系は、豊かな血液によって栄養を与えられることで初めてその機能を正しく発揮できると考えます。
しかし、現代女性の多くは、過度なストレス、冷房による冷え、睡眠不足などにより、血の巡りが悪くなっている状態にあります。
川の水が冷えて凍りつくと流れが止まってしまうように、身体が冷え、血が滞ると、卵巣へ十分な栄養が届かず、質のいい卵子が育ちにくくなったり、排卵がスムーズにいかなくなったりします。
また、子宮内膜が十分に厚くならず、着床しにくい環境を作ってしまうことも。
漢方薬による不妊治療のアプローチは、不足している血を補い、滞った血を巡らせ、冷えた子宮を温めることで、本来その人が持っている「産む力」を底上げすることにあります。
排卵障害における漢方薬の「妊娠率21%」という記録

では、実際に漢方薬を使用した場合、不妊治療においてどのような変化が期待できるのでしょうか。
漢方医学の専門書『漢方方剤の薬効・薬理』には、排卵障害を持つ不妊症患者様に対して、ある特定の漢方薬を使用した際の臨床結果が記録されています。
今回ご紹介するのは、婦人科領域で頻用される「温経湯(うんけいとう)」という漢方薬に関する研究データです。
この研究では、排卵障害などの月経異常を持つ不妊症の女性に対して、温経湯を単独で投与し、その後の排卵状況や妊娠に至ったかどうかを調査しました。
■ データ(出典:『漢方方剤の薬効・薬理』p.21 )
- 対象:持続性無排卵周期症、中枢性第1度無月経、中枢性第2度無月経などと診断された平均年齢約30歳の不妊症患者38人
- 結果(全体): 温経湯単独投与の結果、対象者全体で 41% の方に排卵誘発効果(有効)が見られました 。
- 結果(詳細・妊娠例): 特に「持続性無排卵周期症」の患者様においては、57% が排卵し、21% が実際に妊娠に至りました 。
- ホルモン値の変化: 血中のゴナドトロピン(LHおよびFSH)は、ともに上昇傾向を示しました 。
- その他: 排卵が誘発された群では、妊娠に重要とされる「頸管粘液」の有意な増加が認められました 。
※この結果は特定の臨床研究によるものであり、全ての方に同様の効果を保証するものではありません。
このデータで注目すべきは、排卵誘発剤などの強い薬を使用せず、漢方薬単独の投与でこれだけの結果が出ているという点です。
特に、持続性の無排卵に悩む方の半数以上に排卵が見られ、2割以上の方が妊娠に至ったという事実は、不妊治療における漢方の大きな可能性を示唆しています。
効く理由は、生薬による複合作用

なぜ、温経湯はこれほどの結果を残すことができたのでしょうか?
温経湯という名前は、「経絡(けいらく)を温める」という意味を持ちます。
配合されている呉茱萸(ゴシュユ)や桂皮(ケイヒ)、生姜(ショウキョウ)などの生薬が、下腹部を芯から温め、血流を改善します 。
さらに、当帰(トウキ)や芍薬(シャクヤク)、川芎(センキュウ)が血液を補いながら巡らせることで、卵巣や子宮に十分な栄養を届けます 。
この「温め」と「栄養補給」のダブル効果によって、卵巣が本来の働きを取り戻し、質のいい卵胞の発育や頸管粘液の増加につながったと考えられます 。
漢方薬は、自分の体質に合ったものを選ぶことが最重要

「温経湯を私もすぐに飲んでみたい!」
そう思われた方もいらっしゃるかもしれません。しかし、ここで一つ大切な注意点があります。
漢方医学には「同病異治(どうびょういじ)」という言葉があります。これは、同じ「不妊」や「排卵障害」という悩みであっても、その人の体質や原因によって、選ぶべき漢方薬はまったく異なるという意味です。
温経湯は、比較的体力がなく、手足がほてり、唇が乾燥しているようなタイプの方に適しています 。
逆に、体力があり余っている方や、暑がりでのぼせが強い方などには、温経湯以外の漢方薬が適している場合もあります。
自分の体質に合わない漢方薬を飲み続けても、期待する効果が得られないばかりか、かえって体調を崩してしまう可能性もゼロではありません。
だからこそ、漢方薬を選ぶ際には、自己判断ではなく、専門的な知識を持った医師や薬剤師による「見立て」が非常に重要なのです。
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