我慢しないで!更年期のホットフラッシュ(のぼせ・汗)の改善法

35-45才

「夏でもないのに、急に顔や頭から滝のように汗が出る…私、どうかしちゃったのかしら?」

「お風呂上りみたいに、ぼーっとのぼせたり、突然、顔が真っ赤にほてって、恥ずかしい。仕事にも集中できないし、困ってしまう。」 

そんな経験ありませんか? 

上半身のほてり・のぼせ・発汗は、更年期障害のホットフラッシュとしてよく知られています。

財団法人女性労働協会が平成15年に実施した”女性労働者調査”によると、更年期には『顔がほてったり、汗をかきやすい』という症状を感じる方が最も多いそうです。

急に起きるホットフラッシュの症状や人目が気になりつつも、 「病院にいくほどの症状ではないし・・・」と誰にも相談できずに我慢していませんか? 

ホットフラッシュは積極的に治療することで、劇的に改善します!

今回は、更年期の女性に多い悩みのホットフラッシュの原因と治療法についてお話しします。
ぜひ最後までお読みいただいて、更年期のホットフラッシュの悩みを解決してくださいね。

1.更年期のホットフラッシュの症状と原因とは?

1-1 更年期、更年期障害とは?

更年期障害は、閉経期(閉経の平均年齢50.5歳)の前後10年間に生じる自律神経失調症状と精神症状が相互に関係しあって起こると考えられます。女性ホルモン(エストロゲンとプロゲステロン)は、20~30代でピークを迎えますが、40代に入ったころから急激に低下し始めます。これにともなって、さまざまな身体的、精神的症状が現れるのが更年期障害です。

更年期障害の症状を感じないまま過ぎる場合もあれは、日常生活に支障をきたすほどひどくなる場合もあります。

1-2 更年期のホットフラッシュの症状と原因

1-2-1 ホットフラッシュの症状

ホットフラッシュとは、閉経を迎える前後(閉経の5年前から5年後までの、約10年間)の年齢にあらわれることが多い、急なのぼせ、ほてり、発汗などが起こる、更年期障害の代表的な症状のひとつです。  

更年期障害の症状のひとつであるホットフラッシュですが、似た症状を引き起こす間違えやすい別の病気もあります。 

のぼせ、ほてり、発汗といったホットフラッシュの症状に加えて、手足のしびれ、動悸、頻脈、息切れ、体重減少などの症状も生じている場合には、高血圧や甲状腺機能亢進症など他の病気を発症している恐れもあります。 

その場合は、自己判断せずに、医療機関を受診するようにしましょう。

1-2-2 西洋医学的に考えるホットフラッシュの原因

40歳後半から50歳代になると、女性の体は、女性ホルモンのひとつ、エストロゲン(卵胞ホルモン)が急激に減少します。 

このホルモンバランスの乱れが、自律神経を不安定な状態にします。 

自律神経には、血管の収縮と拡張をコントロールして体温を調節するはたらきがあります。 

つまり、更年期世代の女性ホルモンの乱れが原因となって、体温や汗を調節する自律神経が不安定になり、急なほてりやのぼせ、発汗といったホットフラッシュの症状を引き起こしてしまいます。 

また、首から上は熱いのに手足は冷たいという「冷えのぼせ」もホットフラッシュによく見られる症状です。

1-2-3 東洋医学的に考えるホットフラッシュの原因

女性は月経の度に血(血液)を消耗するため、更年期になると血が不足し、血から栄養を与えられる気(生命エネルギー)の量や巡りが悪くなり、いろいろな不定愁訴を引き起こすと考えられています。
気の巡りが悪くなると、体にいらない熱が生まれて、ほてりやのぼせ、急な汗といったホットフラッシュのの原因となります。
また、気や血のバランスが乱れ、体の中に熱が過剰な場所と不足している場所が生じると、顔はほてるのに、手足は冷えるといった冷えのぼせも引き起こします。

2.ホットフラッシュを予防、改善するために自分でできるセルフケア

2-1 ホットフラッシュが急に起きた時の対処法

慌てずリラックスするためにゆっくりとした呼吸を心がけ、濡れたタオルなどで首筋を冷やしましょう。
羽織ものを活用したり、普段から脱ぎ着しやすい服装をすると温度調整しやすいのでおすすめです。

2-2 ホットフラッシュの予防法

2-2-1 下半身をよく温めよう
のぼせや発汗とは逆効果と感じるかもしれませんが、ウォーキングやヨガなど無理のない運動やお風呂で体をあたためることが、下半身の冷えを改善して冷えのぼせを防ぎ、ホットフラッシュの予防にも効果的です。

ただし、激しい運動を行うと、かえってホットフラッシュが出やすくなる可能性があるので気をつけてください。

2-2-2 大豆イソフラボン(エクオール)

豆腐や豆乳などの大豆製品に含まれるイソフラボンが、ホットフラッシュの症状を和らげると言われています。
これは、腸内細菌が大豆のイソフラボンから、女性ホルモンのエストロゲンとよく似たエクオールをつくりだしているからです。
ですが、日本人の2人に1人はエクオールをつくれないと言われています。
その場合は、エクオールをサプリメントとして補充することでホットフラッシュの症状の改善が期待できます。

腸内でエクオールをつくることができるかできないかは、エクオール検査(ソイチェック)で調べることもできます。

3 更年期のホットフラッシュをすぐに改善したい時の対処方法

3-1 更年期のホットフラッシュ解消に役立つ病院での治療を紹介


のぼせやほてり、発汗などのホットフラッシュの不調で受診する場合は、月経の悩みから妊娠に関すること、子宮の病気、更年期障害など、思春期から老年期における女性特有の病気や症状に対応している婦人科または更年期外来や女性外来を受診するとよいです。

まずは、その不調が更年期障害によるものなのかどうかについて診断を受けることが大切です。

近くにない場合は、内科でもかまいません。内科で甲状腺機能亢進症など他の病気がないことを確かめた上で、婦人科に紹介となるケースもあります。

3-2 治療の実際、治療の流れ


ホットフラッシュのどんな症状を感じているかなど、問診で詳しく確認します。エストロゲンの分泌量を確認する血液検査やクッパーマン更年期指数や簡略更年期指数という指数から、更年期の状態について評価します。
婦人科の他の病気、婦人科以外の病気が不調の原因となっている場合もあるので、必要に応じて他の検査なども行います。

3-3 更年期のホットフラッシュ解消に役立つ薬を解説
・抗うつ薬
ホットフラッシュに対して、ホルモン補充療法を受けることができない場合や、うつ症状を伴う場合に使われます。
SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬:パキシル、デプロメール、レクサプロなど)またはSNRI(セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬:トレドミン、サインバルタなど)といった抗うつ薬が、ホットフラッシュに効果があることも報告されています。

4 更年期のホットフラッシュを根本治療

4-1 ホルモン補充療法(HRT)

4-1-1 ホルモン補充療法(HRT)とは?

ホルモン補充療法は、婦人科や産婦人科、内科で受けることができます。

ホルモン補充療法 (Hormone Replacement Therapy:HRT)は、加齢による急激なエストロゲンの減少に対して、必要最小限のホルモンを補充することで、ホルモンバランスの乱れを和らげ、閉経した後のホルモン状態にスムーズに体をあわせていく治療方法です。

ホットフラッシュの原因はエストロゲンの減少です。 

なので、エストロゲンを補充するホルモン補充療法は、ホットフラッシュには特に効果的です。使い始めて数日で効果を実感する人もいるほどの即効性も期待できます。 

4-1-2 ホルモン補充療法のリスクと副作用

ホルモン補充療法の副作用として、不正出血、乳房がはる・痛む、下腹部のはり、吐き気、おりものなどがあります。使い始めに多く見られますが、これらのマイナートラブルは、薬の量や飲み方を調整することで改善することができます。
また、血栓症や乳がんのリスクが知られています。乳がん、子宮がん、血栓症などになったことがある方は、原則として、ホルモン補充療法を受けることができません。
なお、子宮筋腫、高血圧、肝機能障害がある場合には、投与量などを考慮して慎重に行われます。

4-1-3ホットフラッシュのホルモン補充療法に使われるホルモン製剤の特徴

ホルモン補充療法では、飲み薬、貼り薬、塗り薬が保険診療にて処方されています。ホルモン製剤には以下の3種類があります。

①エストロゲン製剤
②エストロゲンと黄体ホルモン配合剤③黄体ホルモン(プロゲステロン)製剤

エストロゲン製剤は減少したエストロゲンを補充するために使います。
エストロゲン製剤だけを使うと子宮体ガンのリスクが高まるため、子宮増殖抑制作用をもつ黄体ホルモン製剤を副作用を減らすために併用します。この2種類の女性ホルモン剤を使うのが基本的なホルモン補充療法です。
(黄体ホルモン剤はプロゲステロンを補充による無月経や月経周期を改善や不妊治療に使われていますが、ホットフラッシュなどの更年期障害のホルモン補充療法では黄体ホルモン製剤だけを使うことはありません。)
エストロゲンと黄体ホルモン配合剤はエストロゲンも黄体ホルモンも両方含む、ホルモン補充療法用として作られた配合剤です。これまでのように黄体ホルモン剤を追加で併用しなくてよいメリットがあります。

4-1-4ホルモン補充療法の投与方法で詳しく説明しますが、閉経前後か時間が経過しているか、子宮があるかないか、合併症があるかなど、その人の状態や症状にあわせて使い分けていきます。

それぞれのホルモン製剤について詳しく解説します。

1エストロゲン製剤

エストロゲンだけで出来ている薬

■飲み薬
飲み薬は飲みやすく、保存や携帯に便利というメリットがありますが、成分が肝臓で代謝されるため、中性脂肪の増加や血栓症のリスクを高めるデメリットもあります。

薬の名前 1日量 特徴
プレマリン錠 1錠(通常量) 値段が安い
使用経験が豊富で効果も副作用もよく知られているので使いやすい
血栓症や脳梗塞リスクの報告もある
ジュリナ錠 1錠(低用量)
2錠(通常量)
中性脂肪を上げにくい
少量から服用開始できるため副作用を軽減できる
エストリール錠ホーリン錠 1~2錠(通常量) 作用がおだやか
子宮内膜への影響が少ないため副作用のリスクが少ない

貼り薬や塗り薬は、成分が皮膚から直接血液に吸収されます。そのため、胃腸や肝臓への負担が少ないというメリットがあります。特に、胃が弱い人、中性脂肪やコレステロール値が高い人、肝障害の人に適しています。

ただし、貼り薬や塗り薬は、肌がかぶれる、汗ではがれやすいというデメリットもあります。
ジュリナ錠とエストラーナテープ、ディビゲル、ル・エストロジェルは同じ成分です。

■貼り薬

薬の名前 使い方 特徴
エストラーナテープ 1枚/回を下腹部かおしりに貼る
2日ごとに場所を変えて貼りかえる
かぶれに注意

■塗り薬

薬の名前 使い方 特徴
ディビゲル 1包/日
左右いずれかの太もも・下腹部に塗る
使い切りタイプ
携帯に便利
かぶれにくい
ル・エストロジェル 1プッシュ/回(低用量)
2プッシュ/回(通常量)
1日1回両腕の手首から肩に塗る
皮膚刺激が少なく使用感がよいかぶれにくい
低用量と通常量があるので、症状にあわせて塗る量(投与量)を調節可能

2エストロゲン・黄体ホルモン配合剤
エストロゲンと黄体ホルモンの両方が含まれている薬

■貼り薬

薬の名前 使い方 特徴
メノエイドコンビパッチ 1枚/回を週2回、下腹部に貼る(通常量) 1剤のみで済み、黄体ホルモン剤と併用しなくてよいかぶれに注意

3黄体ホルモン製剤
黄体ホルモンだけの薬

■飲み薬

薬の名前 1日量 特徴
デュファストン錠 1錠ー2錠 天然の黄体ホルモンに最も近いので副作用リスクが少ない
乳がん発生リスクが低い
プロベラ錠 1錠ー4錠 中性脂肪を上げにくい
ヒスロン錠 1錠ー2錠

4-1-4 ホルモン補充療法の投与方法

ホルモン補充療法は、子宮があるかないか、閉経前後か時間が経過しているか、合併症があるかなど、その人の状態によってホルモン剤の使い方が違います。

リスクベネフィットを評価して、ひとりひとりに合わせたホルモン補充療法を最小有効量で安全に行うことが大切です。

1 子宮がある人が対象(エストロゲン製剤・黄体ホルモン製剤の併用療法)

エストロゲンだけの補充では子宮体ガンのリスクが高まるため、子宮がある人が対象の場合は、子宮内膜増殖抑制作用をもつ黄体ホルモンを併用します。

■閉経前後(閉経前もしくは閉経して約5年以内)の女性

月経周期と同じ状態をつくり出すために、エストロゲン製剤に一定の期間だけ黄体ホルモン製剤を併用します。そのため、黄体ホルモン製剤を飲み終わるころに月経のような出血がみられます。


・飲み薬(プレマリン錠、ジュリナ錠など:エストロゲン製剤)
毎日飲み続け、1か月のうち10日間ほど黄体ホルモン製剤を併用します。
(その後、医師の判断により休薬期間があることもあります。)

・貼り薬(エストラーナテープ:エストロゲン製剤)
1か月のうち16ー18日間エストラーナテープを1回1枚、週2回貼ります。その後10-12日間メノエイドコンビパッチ(エストロゲン・黄体ホルモン合剤)を1回1枚、週2回貼ります。

・塗り薬(ディビゲル、ル・エストロジェル:エストロゲン製剤)

ディビゲルかル・エストロジェルを毎日塗り、1か月のうち10日間ほど黄体ホルモン製剤の飲み薬を併用します。

■閉経後、数年(約5年以上)たった女性

飲みはじめの半年ほどは、不定期に出血することもありますが、飲み続けているとなくなります。


・飲み薬(プレマリン錠、ジュリナ錠など:エストロゲン製剤)
黄体ホルモン製剤と併用して連続して飲みます。


・貼り薬(メノエイドコンビパッチ:エストロゲン製剤・黄体ホルモン製剤)
メノエイドコンビパッチを1回1枚、週2回貼ります。

・塗り薬(ディビゲル、ル・エストロジェル:エストロゲン製剤)

ディビゲルかル・エストロジェルを毎日塗り、黄体ホルモン製剤の飲み薬も併用します。

2 手術で子宮を摘出した人や2ー3ヶ月の短期間のHRT(エストロゲン製剤 単独療法)


飲み薬(プレマリン錠、ジュリナ錠、エストリール錠など)、貼り薬(エストラーナテープ)、塗り薬(ディビゲル、ル・エストロジェル)のいずれかのエストロゲン製剤を毎日続けます。
医師の判断により休薬期間があることもあります。

*ホルモン補充療法のはじめの3ヶ月間は、黄体ホルモンの併用をしなくても子宮内膜に影響しないことがわかっています。

4-1-5 ホルモン補充療法の処方までの流れと終了時期

診療の流れとしては、問診、血液検査(貧血や肝機能、ホルモンやコレステロール値)、必要な場合は甲状腺や子宮がん検査、内診、マンモグラフイーなどを行って診断を決定し、ホルモン補充療法が可能(適応)かを確認したうえで治療開始となります。
ホルモン補充療法には、健康保険が適応されます。
診療費や薬代こみで2000円から5000円程度が目安です(ホルモン補充療法に使うホルモン剤の薬代は1000円から2000円前後/28日分)。
ただし、病院によっては、診断時に相談料やカウンセリング料などを別に設けていたり、自由診療(保険適応でない自費)の場合もあるので事前に確認しておくと安心です。
また、ホルモン補充療法を行っている間も、症状の変化やマイナートラブルの有無などの確認および定期的な検査を行います。
子宮がん検診や乳がん検診は年に1回、血圧や血液検査は半年に1回おこない、ホルモン補充療法の継続を検討します。
ホットフラッシュの改善が目的の場合は、症状がよくなればいつでもやめることができます。乳がんリスクを減らすために5年以内にすることが多いですが、ひとりひとりの症状や生活環境、健康状態にあわせて判断します。
急に中止すると症状がぶり返すことがあるので、ホルモン補充療法を終了する場合は、少しずつホルモン製剤の量を減らしていく方法が一般的です。自己判断で中止せずに必ず医師に相談するようにしましょう。

4-2漢方薬
「西洋薬は副作用が心配」「一度飲み始めたらやめられないのではないかと不安」

そんな方には漢方薬がおすすめです。

一般的に西洋薬よりも副作用が少ないとされておりますし、対症療法ではなく、体質自体の改善に働きかけるため、根本的な解決につながります。同じ症状を繰り返したくない方に最適です。

また、健康的な食事やセルフケアを毎日続けるのは苦手という場合も、医薬品として効果が認められた漢方なら、毎日飲むだけで効果を実感できるので、手間なく気軽に継続できます。

漢方薬はいくつかの生薬を組み合わせたものなので、ひとつの漢方薬で複数の不調を同時に改善できる特徴があります。なので、ホットフラッシュに加えていろいろな不定愁訴があらわれる更年期障害の改善は、漢方薬の得意とするところです。 

また、ホルモン補充療法と比べて副作用が比較的少ないので使いやすいメリットもあります。 

漢方薬は、女性ホルモンの少ない状態に体が慣れるまで、精神状態と体の症状の両面からサポートしていきます。 

ホットフラッシュには、ひとりひとりの体質や体力、症状にあわせて、1~5などの漢方薬がよく使われます。

1イライラを伴うホットフラッシュの方に
加味逍遙散(かみしょうようさん)
乱れた気のバランスや血の巡りをよくして上半身の熱を冷まし、ホットフラッシュを改善します。

2便秘もお悩みのホットフラッシュの方に
桃核承気湯(とうかくじょうきとう)

滞った血の巡りをよくし体にこもった熱を取り除き、ほてりやのぼせを改善します。

3肩こりや生理痛、頭痛もつらいホットフラッシュの方に
桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)

滞った血と水の巡りをよくして熱バランスを整えて、のぼせを改善します。

4下半身が冷えるのにホットフラッシュもある方に
温経湯(うんけいとう)

血を補いつつ巡りをよくして、下半身は温めて手足のほてりを改善します。

5めまいやイライラを伴うホットフラッシュの方に
女神散(にょしんさん)

気血水の巡りをよくしてバランスを整え、ホットフラッシュをやわらげます。

これらの漢方薬と4-1で紹介したホルモン補充療法をあわせて併用することもあります。 

【著効例】

症例1:46歳、これって更年期?とにかく汗がとまらない!

「もともと汗っかきではあったんですが、最近、気温とは関係なく顔やワキにたくさん汗をかくようになりました。洋服の汗しみも気になるし、夜中に目が覚めると、汗がべったりと気持ち悪くてパジャマを着替えることも・・・おかげで不眠気味で朝起きて家事をするのがつらいです。急に顔がかーっとほてることもあります。
夫に相談しても気のせいじゃないかというだけ。私を気遣うそぶりもなく、イライラすることも増えて精神的にも不安定になってしまいました。」

46歳女性。やせ型でやや神経質なタイプ。月経は継続。
他に気になる不調は、時々ある頭痛。

気や血の滞りの体質改善を目的として、漢方の加味逍遙散を服用。飲み始めて2週間で症状が改善。ほてりや汗はまだ出るものの、以前のように人目が気になったり、夜中に着替えるほどのひどい症状は起きなくなりました。朝まで眠れるようになったせいか、体調もよくなってきました。

1か月を過ぎる頃には、ほてりを感じることはなくなり、いつの間にか夫に対してイライラもほとんど感じなくなりました。このまま笑顔で更年期を過ごせそうです。

症例2:2度目の自分にあった漢方でホットフラッシュだけでなく便秘も劇的に改善!

「これまで順調だった生理周期が乱れるようになってきました。生理が短くなって早くくるようになったので更年期だからかなと思っていたら、急に顔がのぼせたり、汗がひどくなってきました。化粧くずれが気になって営業の仕事にも支障をきたすようになりました。
婦人科を受診して検査をしたところ、更年期のホットフラッシュと診断されましたが、乳がんの既往があるため、ホルモン補充療法ではなく、漢方薬を試してみることにしました。」

49歳女性。しっかりとした体型。活動的な性格。

便秘がひどく、以前から生理痛や生理前のイライラもあった。

気や血の滞りの体質改善を目的として、漢方の加味逍遙散を服用したが、効果を感じられませんでした。そこで、便秘を改善し、血の滞りをよくする漢方の桃核承気湯に変更したところ、飲み始めてすぐにまず便秘が改善し、イライラも減ったように感じました。そのまま飲み続けて1か月後には、のぼせや汗も気にならなくなりました。1度目の漢方の効果がいまいち実感できず、漢方って長く飲まないと効かないのかなと思っていたのですが、2度目の漢方が劇的に効いたので驚きました。自分にあった漢方薬を選ぶことが大切ですね。漢方のおかげで更年期も元気に仕事をがんばれそうです。

漢方薬を選ぶ際には自分の体質に合ったものを選ぶ事が大切です。体質に合っていない場合は、効果が出ないことや、副作用が出ることもあります。購入時にはできる限り漢方に精通した医師、薬剤師等にご相談ください。

自分に合った漢方薬が知りたいけど、近くに漢方専門薬局がない…という方には、スマホで漢方の専門家に相談できる~効く漢方と出会える~「あんしん漢方」もおすすめです。

●あんしん漢方:https://www.kamposupport.com/

4.のぼせやほてり、多汗など更年期のホットフラッシュは我慢しないで!

ここまで、ホットフラッシュの原因や治療法についてお話ししてきました。 

ホットフラッシュで毎日の生活がつらく、自分自身ではもう対処できないと思った時は、我慢せずに早めに医療機関に相談してみましょう。

ホットフラッシュで悩んでいる時には、家族の理解やサポートが心強いものです。「気のせいだよ」とほっておかずに、しっかりと話を聞く、受診を提案するのもよいでしょう。

また、ホットフラッシュを和らげるためには、毎日の生活の中でストレスをためないようにして、自律神経を整えることも効果的です。 

自分が好きな趣味やおしゃべり、ストレッチなど、意識してリラックスする時間をつくって、自律神経のバランスも整えていきましょう。 

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