これじゃ授業参観にも行けない…メイクもできないほどの生理肌荒れに撃沈!
生理が近くなると肌の調子が悪くなる、生理中は乾燥がひどくて化粧のノリが悪い……。それは、20代〜40代の大人の女性に多く見られる「生理時の肌荒れ」かも!?
自分ではどうにもならない生理時の不調やつらい症状の緩和や体質改善には、漢方薬がよく効くことをご存知でしたか? 「健タメ!」では、読者からの体験談をもとに、お悩みに関する原因や対処法を医師や薬剤師がお答えしていきます。
今回は「生理時の肌荒れ」をテーマに、あんしん漢方の監修薬剤師である手塚智子先生にお話を伺ってみました。
目次
生理時期の肌荒れで顔も体もボロボロ!粉吹き肌の改善法を教えて!
美香さん(36歳女性)、主婦の方からご質問をいただきました。
このところ、生理のたびにものすごく肌荒れを起こし、カサカサと粉を吹いたように乾燥してしまいます。
もともと子供のころはアトピー体質で、大人になり改善したものの、やはり生理が近くなると皮膚が敏感になるのか、顔中がむずがゆいような、突っ張るような感じで……。生理がくるのが憂うつでしかたありません。
先日も、子どもの学校行事があったので、わりとしっかりメイクをしていったのですが、学校に到着する頃には口の周りから頰にかけて、皮向けのように皮膚が薄くめくれ上がって、見られたものじゃありませんでした。
最近では、顔だけではなく、胸のあたりやおなか、太ももにも、湿疹のようなものがプツプツでき始め、かゆくて余計肌がひどい状態になり、鏡を見るたびにストレスを感じています。
生理後には症状が落ち着くものの、この生理期間のつらさが耐え難くて……。
どうにかして症状を抑える方法はないでしょうか?
ご質問ありがとうございます。
生理時期の肌トラブルは、生理で体調がすぐれない中で起きることも多く、心身ともに疲れてしまいますよね。
今回は、生理にともなって肌が荒れる原因や改善方法について、詳しくお伝えしていきましょう。
体内に熱がこもり、「気」「血」が滞ることが肌荒れの原因
女性ホルモンのエストロゲンとプロゲステロンのバランスは月経周期によって変動していますが、月経前から月経中にかけてはプロゲステロンが優勢になります。
これにより皮脂の分泌が増えたり、エストロゲンの量が下がることで肌の潤いが減り、乾燥しやすくなります。
東洋医学では、肌荒れや肌の乾燥は体内に「熱」がこもった状態だと考えます。これは、「気」や「血」の流れが悪くなり老廃物が溜まりやすい状態でもあるため、ニキビなどもできやすくなると考えられています。
また、血の産生が低下して起こる「血虚」は乾燥肌の原因になりますし、血の巡りが悪くなった「血瘀(けつお)」の状態は肌荒れやシミなどの肌トラブルを起こす原因といえるでしょう。
次の章では、こうした月経時の肌荒れに対する具体的な解決方法をお伝えしていきましょう。
月経時の肌荒れを改善する3つのお手軽セルフケア
1.美肌をつくる食生活に改善!
香辛料などの刺激物や脂質の多い食事は、皮脂分泌を促しニキビを悪化させる原因になります。
また、炭水化物や甘いものなど糖質ばかりに偏った食事も、肌の健康を保ってくれるビタミンを多く消費してしまい、肌トラブルの原因になるので、この時期はなるべく控えましょう。
また、腸内環境の悪化も肌に顕著に現れます。月経前~月経の始まり頃はプロゲステロンにより水分を体に蓄える働きが高まっているため、便の中の水分量が減って便秘になる女性がとても多いのです。
繊維質のものや海藻類、きのこ、山芋・オクラなどのネバネバ食材を意識して摂るようにしましょう。
2.適度な運動&良質の睡眠で美肌を育てよう
ウォーキングや軽いランニングなどの有酸素運動は、血液やリンパの流れをスムーズにして肌の新陳代謝を高め、くすみや乾燥、吹き出物などが出来にくい肌に育ててくれます。
また、仕事のストレスが溜まっていたり、睡眠不足が続くと、気や血の巡りが悪くなり、それが肌にも現れてきます。
夜はぬるめのお湯にゆっくり浸かり、寝る直前のテレビやスマホ操作は控えて睡眠環境を整えましょう。
気持ちが落ち着かない時には、軽いストレッチやヨガもオススメです。深呼吸をすることで自律神経も整い、良質な睡眠へとつながります。
3.自分の肌状態に適した化粧品を選ぼう
肌のバリア機能が低下している月経前~月経中は、むやみに化粧品を変えないこと。
ノンコメドジェニックや敏感肌用の化粧品は肌刺激性が少ないので、信頼できるものをひとつ持っておくのもオススメです。
月経後の1~2週間は肌トラブルの少ない時期になるので、新しい化粧品やスキンケア商品はこの時期に。
また、もしかぶれてしまったときに何が原因かがすぐわかるようにするためにも、新しい化粧品は調子の良いときに1種類ずつ試しましょう。
根本的な体質改善には漢方薬が効果的!
月経時の肌荒れを改善するために、市販薬の服用や低用量ピルの服用という選択肢に加えて、根本的な改善を目的とした漢方薬の服用もオススメです。
特に、今回の相談者様のような症状に悩む方にオススメしたい漢方薬は桂枝茯苓丸(ケイシブクリョウガン)です。
昔から血瘀(けつお)によく使われる漢方薬で、血の巡りを良くしてくれます。これだけで湿疹・皮膚炎などのお肌のトラブルが軽減する方が多いです。
また、四物湯(シモツトウ)には乾燥した皮膚をうるおして、肌荒れや皮膚炎の症状を改善する効果があります。
自分の症状や体質にぴったりマッチした漢方薬を選ぶのは難しいと感じがちですが、「オンラインAI漢方」では、お悩みの症状を元にAIがあなたにぴったりな漢方薬をご案内しています。
自宅にいながら気軽に始められますので、ぜひチェックしてみてくださいね。
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漢方で体質を根本から整えて美肌に!
今回は、月経時の肌荒れに悩む方のためのセルフケアや漢方薬をご紹介してきました。
月経中はホルモンの影響では肌の状態はデリケートになりがちです。睡眠をしっかりとり、腸内環境を整えるような規則正しい生活を心がけてみてくださいね。
また、肌荒れに漢方?と思われるかもしれませんが、肌トラブルに効果的な漢方薬もたくさんありますので、自分でケアしても良くならない場合は、お近くの漢方薬局や漢方医に気軽に相談してみてくださいね。