鼻の頭にできたニキビを狙う魔の2歳児!ニキビの悪化をどう防ぐ?
小鼻の横にプツッとニキビができて膨らんできた、鼻の頭の目立つ場所にできたニキビが気になってつい触ってしまう……。
30代の大人女性の中には、こうした「鼻のニキビ」に悩んでいる方も少なくないのではないでしょうか。
こんな自分ではどうにもならないつらい症状の緩和や体質改善には、漢方薬がよく効くことをご存知でしたか?
「健タメ!」では、読者からの体験談をもとに、お悩みに関する原因や対処法を医師がお答えしていきます。
今回は「鼻のニキビ」をテーマに、医師の青木先生にお話を伺ってみました。
目次
日ごとに巨大化する鼻の炎症ニキビ…擦れて痛くてマスクもできない!
晴子さん(31歳女性)、主婦の方からご質問をいただきました。
このところ生理の前になると決まって鼻にニキビができるようになってしまい、どうにかならないかと焦っています。
今回も、白い脂肪のかたまりのような小さいものがポツっと鼻の頭にできたのをきっかけに大惨事に!
当初はごく小さいものだったので、なんとなくちょこっとひっかいたら取れそうな気がして、エイっと爪の先でひっかいてみたのですが、それが運の尽きでした。
ニキビは翌日からどんどん大きくなってしまい、巨大化したニキビの周りが赤く炎症を起こして膿んだような状態になってしまったんです。
これはいけない、と思い、自分では絶対に触らないように気をつけていたのですが……。
2歳になる息子は、私の顔の一番目立つ所に見慣れないものがあるのが気になるのか、抱き上げるたびにすごい勢いで鼻をつかもうとしてくるんです。
「これは触っちゃいけないからやめてね」と言ってもミニ怪獣のような2歳男児に伝わるわけもなく、毎度小さな手でつかまれるので炎症はひどくなる一方。
しかも外ではマスクをしているので、不織布がニキビに触れるだけでも痛くて!
いったいいつになったら治るのか見当もつきませんが、どうにか早く完治させるよい方法はないでしょうか?
ご質問ありがとうございます。
鼻は皮脂が多いだけでなく、マスクが常に触れていたり、つい触りがちな場所でもあるため、悪化して炎症がひどくなりがちですよね。
今回は、鼻にできるニキビの原因や改善方法について、詳しくお伝えしていきましょう。
毛穴づまりと「脾」「肺」の衰えが鼻ニキビの原因
鼻は顔の中でも最も皮脂腺が発達しており、皮脂の分泌量の多い場所です。
そのため皮脂やアクネ菌が毛穴の中に溜まって炎症を起こしやすく、ニキビができやすい場所なのです。
また、肌の乾燥により皮脂分泌が過剰になることや、月経前のホルモンバランスの変化、生活の乱れなどの影響によっても鼻にニキビが生じます。
東洋医学では「肌は内臓の鏡」と言われ、身体の状態が皮膚に反映されると考えられています。
特に鼻のニキビは、五臓のうちの胃をつかさどる「脾」や「気(生命エネルギー)」、「血(血液)」を全身に巡らせる「肺」の衰えによって生じることが多いとされています。
次の章では、こうした鼻のニキビを改善するための具体的な方法をお伝えしていきましょう。
鼻のニキビをキレイに改善する3つの対処法
1.毛穴汚れを毎日しっかり落とすこと
凹凸のある小鼻の周りは特にファンデーションの洗い残しや皮脂の汚れなどが溜まりやすい場所です。
メイク汚れと皮脂が混ざった状態で毛穴がつまることにより、ニキビのもととなるアクネ菌が増殖しやすいため、毎日の洗顔でしっかり毛穴汚れを落としましょう。
よく泡だてた洗顔フォームで、小鼻の脇や鼻の頭などを指でくるくると浮かせるようにして、ぬるま湯で優しく洗うのがポイントです。
2.鼻の周りの刺激に注意しましょう
鼻は皮脂や毛穴汚れが溜まりやすいうえに、目立つ場所にあるためつい触ってしまったり、マスクとの接触や擦れから刺激を受けることも多い場所です。
こうした刺激により、最初は小さく白っぽかった鼻の周りのニキビも、炎症のある赤いニキビに急速に悪化してしまうことがあります。ニキビができてしまったときは、絶対に指で触れないようにしましょう。
また、マスクはワイヤー入りのものを使用し、鼻のニキビに触れないようなワイヤーの曲げ方をしたりして、炎症のある場所が直接マスクに触れない工夫をすると良いでしょう。
3.しっかり食べてたっぷり睡眠をとりましょう
生活習慣や食生活を見直し、体調を整えることも鼻のニキビの対策になります。
栄養バランスのとれた食事を三食、決まった時間にきちんと摂り、高脂質な食事や当分は控えるようにすることが大切です。
また、睡眠により身体の新陳代謝を促すホルモンが分泌されるため、月経前に鼻のニキビができやすい方は、たっぷりと質の高い睡眠をとり、ホルモンのバランスを整えるようにしましょう。
根本的な体質改善には漢方薬が効果的!
鼻のニキビを改善するために、抗菌剤やビタミン剤の服用、外用薬の塗布などの選択肢に加えて、根本的な改善を目的としている漢方薬の服用もオススメです。
特に、今回の相談者様のような症状に悩む方に適した漢方薬は、荊芥連翹湯(ケイガイレンギョウトウ)です。首から上に溜まった余分な熱を冷まして炎症を抑え、「気」と「血」を巡らせてニキビを改善し、鼻の通りをよくする効果もあります。
また、炎症が悪化し、赤く化膿してしまった方には、細菌の繁殖や炎症を抑制する効果のある十味敗毒湯(ジュウミハイドクトウ)も良いでしょう。
自分の症状や体質にぴったりマッチした漢方薬を選ぶのは難しいと感じがちですが、「オンラインAI漢方」では、お悩みの症状を元にAIがあなたにぴったりな漢方薬をご案内しています。
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規則正しい生活でホルモンバランスを安定させましょう
今回は、鼻のニキビに悩む方のためのセルフケアや漢方薬をご紹介してきました。
皮脂が多く、さまざまな刺激により悪化しやすい鼻にニキビを改善するためには、毎日の洗顔で清潔を保ち、規則正しい生活でホルモンバランスを安定させることが大切です。
また、こうした気になるニキビの改善には、漢方薬が大きな効果を発揮した例もたくさんあります。
セルフケアを試してもなかなか改善しない場合は、ぜひお近くの漢方医や漢方薬局に相談してみてくださいね。