仕事に没頭しすぎて尿意を我慢したせい!? ついに膀胱炎らしき違和感が!

体験談

排尿の終わりに尿の切れが悪いような感じがする。下腹部に妙な違和感があり、やたらとトイレが近くなってしまった……。

こうした自分ではどうにもならないつらい症状の緩和や体質改善には、漢方薬がよく効くことをご存知でしたか? 
「健タメ!」では、読者からの体験談をもとに、お悩みに関する原因や対処法を医師がお答えしていきます。

今回は「膀胱炎のなりかけた時の症状」をテーマに、医師の青木先生にお話を伺ってみました。

膀胱あたりにムズムズした違和感と頻尿症状…膀胱炎を食い止めるには?

夏奈さん(36歳女性)、自営業の方からご質問をいただきました。

もともと専業主婦だった私が手作りアクセサリーの魅力にハマってしまい、友人たちからオーダーを受けるようになったのは数年前のこと。
意外にも口コミでどんどん作って欲しい、という人が増え、とうとう半年ほど前にネットショップを開設したのですが、これがありがたいことにとても反応が良くて……。良いお小遣い稼ぎにもなるし、気軽な気持ちでオーダーに対応していました。
ですが、のめり込んだら集中しすぎて他のことを忘れてしまう性格の私。最近では、トイレに行くのも忘れて作業に集中してしまうことが多くなってしまったんです。
尿意を感じることもあるのですが、「あとちょっと、ここまで仕上げたらトイレに行こう!」とか「コレが作り終わったらトイレに行っていいことにしよう」などと、謎にハードルを上げてしまう有様。なぜか、まるでトイレに行くことがごほうびかのような設定にしてしまっていたんです。
そんなことをしていたせいか、2週間ほど前から、なんだか膀胱のあたりにムズムズするような違和感が……。寝不足の日や肌寒い日は特に頻繁に尿意を感じてそわそわしてしまうことも増え、ちっとも落ち着いて作業ができません。
膀胱炎になったことはないのですが、これはもしや膀胱炎なのでしょうか?
膀胱炎になるととても痛いとも聞くので、どうにか症状の悪化を防ぎたいです。何か良い解決方法はないでしょうか?

ご質問ありがとうございます。
下腹部の違和感や頻繁に尿意を感じるのは初期の膀胱炎によく見られる症状です。
細菌の侵入や増殖を防ぐためにも、尿意を感じたら我慢しないことが大切です。
今回は、膀胱炎が起こるきっかけや原因、改善方法について詳しくお伝えしていきましょう。

膀胱炎になるのは抵抗力の低下と「湿熱」が原因

膀胱炎とは、膀胱内に大腸菌などの細菌が侵入して増殖することで発症しますが、細菌の侵入だけですぐに発症するわけではありません。
体の抵抗力や免疫力によって菌の増殖が抑止されたり、自然に菌が排出されることもあるのです。
ところが、疲労やストレスなどによって抵抗力が弱まっていたり、月経前後で細菌が繁殖しやすい状態にあると、発症を招きやすくなってしまいます。
頻尿によりトイレに行く回数が増えたり、排尿時の違和感や痛み、残尿感などの兆候があった場合は、すぐに対策を始めましょう。

また東洋医学では、膀胱炎を「白濁(はくだく)」といい、体内の水分の停滞と余分な熱の発生によって「湿熱(しつねつ)」の「邪(じゃ)」が入って膀胱に炎症を起こすと考えられています。

次の章では、このような「膀胱炎になりかけた時の症状」を改善するための具体的な方法をお伝えしていきましょう。

膀胱炎になりかけたときの対処法3選

1.水分を多く摂って尿と細菌を排出する

頻尿気味になったり、排尿の際に軽い違和感があるなど、膀胱炎になりそうな兆候があった時は、尿意を我慢しないことが大切です。
尿を膀胱内にとどめ、長時間溜めてしまうことは、膀胱の働きの低下を招き、細菌の侵入や増殖を招きやすくなってしまいます。
膀胱炎になりそうな時には、普段以上に水やお茶などの水分をたくさん摂り、尿と一緒に細菌を体外に排出することが大切です。

2.生活習慣を見直し抵抗力・免疫力を高める

膀胱炎になりそうな時は特に、疲労やストレス、下半身の冷えに注意しましょう。
睡眠不足による疲労の蓄積やストレス、体の冷えなどから抵抗力や免疫力が低下すると、細菌の侵入を招きやすくなったり、増殖を抑える働きが弱まってしまいます。
膀胱炎によるつらい症状を生じさせないためにも、日頃の生活習慣や不摂生な食生活、体の冷えなどを改善して、抵抗力・免疫力のアップに努めましょう。

3.便通を整え大腸菌の侵入や増殖を防ぐ

細菌性膀胱炎の主な原因といわれている大腸菌の侵入や増殖を防ぐには、便秘や下痢などの便通異常を起こさないようにすることも大切です。
便秘や下痢により病原性の大腸菌が増殖すると、膀胱への細菌感染に繋がることもあるのです。
また、排尿や排便後の際にトイレットペーバーで陰部を拭く際には、細菌が尿道口や膣に侵入するのを防ぐため、必ず「前から後ろ」に向かって拭くように心がけてください。

根本的な体質改善には漢方薬が効果的!

膀胱炎の初期段階で症状を改善するために、市販薬や処方薬の服用などの選択肢に加えて、根本的な改善を目的としている漢方薬の服用もオススメです。

特に、今回の相談者様のような症状に悩む方に適した漢方薬は、猪苓湯(チョレイトウ)です。
頻尿や残尿感などがある方の尿の出を良くして細菌の排出を助け、膀胱の粘膜を保護して排尿時の違和感などの症状を改善する効果があります。
また、炎症が進んで排尿時の痛みなどが出始めた方には、炎症を抑えて排尿を促し、症状を改善する効果のある竜胆瀉肝湯(リュウタンシャカントウ)も良いでしょう。

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細菌の侵入と増殖を抑えて膀胱炎の進行を防ぎましょう

今回は、膀胱炎の初期症状に悩む方のためのセルフケアや漢方薬をご紹介してきました。
膀胱炎の進行を抑え、症状を改善するためには、水分をたくさん摂って尿とともに細菌の排出を促すことが大切です。
そして、免疫力や抵抗力を高めて菌の増殖を抑えたり、便痛を整えることなども悪化を防ぐためのポイントです。

また、こうした気になる膀胱炎の症状の改善には、漢方薬が大きな効果を発揮した例もたくさんあります。
セルフケアを試してもなかなか改善しない場合は、ぜひお近くの漢方医や漢方薬局に相談してみてくださいね。

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