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悲劇!夫を避けて数年後、自分からもあの嫌な”加齢臭”がするように…

体験談

最近なんだか脂臭い変な臭いの体臭がする。夫の加齢臭に悩んでいたのに自分からも同じような臭いがしてきた……。
50〜60代のシニア世代の女性のなかには、このような「加齢臭」に悩んでいる方も少なくないのではないでしょうか。

こうした自分ではどうにもならないつらい症状の緩和や体質改善には、漢方薬がよく効くことをご存知でしたか? 
「健タメ!」では、読者からの体験談をもとに、お悩みに関する原因や対処法を漢方の専門家がお答えしていきます。

今回は「加齢臭」をテーマに、薬剤師の中田早苗先生にお話を伺ってみました。

清潔にしていても漂ってくる油臭い「加齢臭」、どうしたら改善できる?

美智代さん(55歳女性)、主婦の方からご質問をいただきました。

40代の後半からダラダラとつらい更年期症状が続き、すっかり体調を崩して家に引きこもりがちになっていますが、最近またひとつ気になることがあり、悩んでいます。
その悩みとは、私自身のなんとも言えない嫌〜な“臭い”なんです。実はこの匂いにはトラウマがありまして、7歳年上の主人が50代に差し掛かった頃、主人の体からこの廃油のような古びた脂の匂いが漂ってきたんです。最初は洗濯物の臭さに閉口したり、汗をかいて帰宅した後に近寄られると不快に思う程度だったのですが、そのうち食卓で隣り合わせに座っているだけでも気分が悪くなるほどに。
それ以来、どうしても布団を隣り合わせて寝るのが苦痛になってしまって……。申し訳ないなと思いつつも、「更年期の症状がつらくてちょっとした物音でも眠りづらいから」という嘘の理由で寝室を別々にしたんです。
そうまでして逃げたあの「臭い」が、いまや私の体からも漂ってくるとは因果なものです。
主人とはいまさら同病愛憐れむように寝室をともにしたいわけではありませんが、この臭いを自分が発していると思うと、申し訳なくて人様に会うのも怖くなり、ますます活動的になれない日々です。
毎日清潔にはしていても体につきまとうようなこの臭い、どうにか少しでも改善する方法はないでしょうか?

 

ご質問ありがとうございます。
加齢臭は男女問わず、ある程度の年齢になると発生してしまうことが多いのですが、適切なケアや対策を行うことで、臭いを抑えることも可能です。
今回は、加齢臭の原因や改善方法について、詳しくお伝えしていきましょう。

加齢臭は活性酸素の発生やホルモン減少による酸化が原因

加齢臭とは、年齢を重ねた人に多くみられる独特の脂臭いような青臭いような体臭のことです。
加齢そのものが原因というよりは、加齢にともなう「体の酸化」によって生じることが多く、加齢臭の有無や臭いの強さには個人差があります。
加齢臭の主な原因は、皮脂腺の中にある「ノネナール」という臭い物質で、これは、食生活や生活習慣の乱れから体内で発生した活性酸素が皮脂内の酸に結びついて変化したものです。
女性は50代頃からの女性ホルモン減少にともない、汗や皮脂の分泌を促す男性ホルモンの働きが優位になることで過剰になった皮脂が汗を酸化させたり、ホットフラッシュによる多汗症状などから、汗の臭いが濃くなったりすることがあります。

東洋医学では、血液や水分からなる「陰液(いんえき)」が加齢や慢性的な過労、体調不良などによって消耗し、余分な「熱」が溜まることで加齢臭が生じると考えられています。

次の章では、このような「加齢臭」を改善するための具体的な方法をお伝えしていきましょう。

加齢臭を解消する3つのセルフケア

1.毎日の入浴で加齢臭の発生場所を清潔に!

加齢臭は、頭皮や耳の裏、首の後ろ、胸、脇、背中などから発生します。
基本的には皮脂の分泌量の多い場所が臭いやすい場所になりますので、毎日の入浴の際にはこうした場所を念入りに洗い、石けんをよくあわ立てて余分な汗や皮脂をしっかり洗い流すことが大切です。
また、加齢臭のつきやすい枕や寝具などもこまめに交換、洗濯し、常に清潔に保つようにしましょう。

2.ストレスや疲労を溜め込まないようにする

加齢臭の原因は加齢やホルモン変化によるものだけではありません。ストレスから体のサビの原因となる活性酸素が発生して酸化した皮脂と結びついたり、血液中のアンモニアが増えることにより、加齢臭がさらに強くなってしまうことがあります。
また、慢性的な疲労により代謝が低下し、疲労物質の乳酸やアンモニアが肝臓で処理しきれなくなることも、嫌な臭いを強める要因になります。
ストレスや疲労をできるだけ溜め込まないようにし、しっかり休養をとって規則正しい生活を送ることを心がけましょう。

3.抗酸化作用のある食品を積極的に摂る

活性酸素と結びつき、加齢臭の原因となる臭い物質「ノネナール」の発生を抑えるためには、柑橘類やナッツ類、緑黄色野菜などの抗酸化作用のある食材を積極的に摂ることが大切です。
悪臭物質を体外に排出するためには、腸内環境を整えることもオススメです。
便通を促すメカブや納豆、昆布などの食物繊維豊富な食材や、腸内で発生する悪臭物質を減らす効果のあるビフィズス菌やオリゴ糖なども意識して摂るようにしましょう。

根本的な体質改善には漢方薬が効果的!

気になる加齢臭を改善するために、体を清潔に保つことや市販の制汗剤を使用するなどの選択肢に加えて、根本的な改善を目的としている漢方薬の服用もオススメです。

特に、今回の相談者様のような症状に悩む方に適した漢方薬は、知柏地黄丸(チバクジオウガン)です。
更年期によるのぼせや慢性的な疲労、体調不良があり、体内に余分な「熱」が溜まっている方の「陰液」を補い、「熱」を冷まして加齢臭を改善する効果があります。
また、精神的なストレスや緊張により多汗や強い体臭などが生じやすい方には、「気(生命エネルギー)」や「血(血液)」を巡らせ、自律神経のバランスを整えて症状を改善する桂枝加竜骨牡蛎湯(ケイシカリュウコツボレイトウ)も良いでしょう。

自分の症状や体質にぴったりマッチした漢方薬を選ぶのは難しいと感じがちですが、「オンラインAI漢方」では、お悩みの症状を元にAIがあなたにぴったりな漢方薬をご案内しています。
自宅にいながら気軽に始められますので、ぜひチェックしてみてくださいね。

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体の外と内からのケアで加齢臭を抑えましょう

今回は、加齢臭に悩む方のためのセルフケアや漢方薬をご紹介してきました。
加齢臭を抑えるためには、体を常に清潔に保ち、生活のリズムを整えて疲労やストレスを溜めないように心がけましょう。食生活を改善し、腸内環境を整えることで、悪臭物質の発生を抑えることも有効です。
また、こうした気になる臭いの症状改善には、漢方薬が大きな効果を発揮した例もたくさんあります。セルフケアを試してもなかなか改善しない場合は、ぜひお近くの漢方医や漢方薬局に相談してみてくださいね。


中田早苗

あんしん漢方(オンラインAI漢方)薬剤師 中田 早苗 薬剤師。認定運動支援薬剤師。就実大学薬学部卒業。病院薬剤師として約7年間勤務後、漢方薬局で2年間勤務。ファスティングマイスターとして100名以上のファスティングをサポート。TiktokやInstagramでファスティング・美腸を普及する活動も行っている。

プロフィール

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