貧血とネイルで不健康に黄ばんだ爪に…薄紅色の可愛い爪になりたい!

体験談

頻繁にネイルを塗り直していたらだんだん爪が黄ばんできた気がする、常にヒールの高いパンプスを履いていたら足の爪が黄色く分厚くなってしまった……。
30〜60代の幅広い世代の女性の中には、こうした「黄色く変色した爪」に悩んでいる方も少なくないのではないでしょうか。

このような自分ではどうにもならないつらい症状の緩和や体質改善には、漢方薬がよく効くことをご存知でしたか? 
「健タメ!」では、読者からの体験談をもとに、お悩みに関する原因や対処法を医師がお答えしていきます。

今回は「爪が黄色くなる症状」をテーマに、医師の白井先生にお話を伺ってみました。

黄色く変色した冴えない爪…どうしたら健康な爪を取り戻せますか?

美希さん(33歳女性)、主婦の方からご質問をいただきました。

生理痛がひどく、いわゆる過多月経といわれる状態で出血量が異常に多い私。
10代の頃からずっと貧血気味で過ごしてきたせいか、年々髪のパサつきはひどくなるし、爪は割れやすいしで肌つやも悪く、潤いのかけらもない悲惨な状態です。
特に最近気になるのは、微妙に白っぽく黄ばんだ不健康な爪の色。洋服のコーディネートに合わせて自分でネイルをするのが好きで、マニキュアを塗っては落とす、の繰り返しだったため、今まであまり注意して爪を観察したことはありませんでした。
ところが先日、あまりにラメのネイルが落ちなくて、除光液でゴシゴシ爪をこすっていた時に、素の爪の色が全然薄ピンクではない淀んで黄ばんだ色をしていることに気がついてしまって……。
こんな爪では、むしろネイルなしで過ごすことなんてできない、とも思ってしまいましたが、あまり爪に負担をかけるのも良くないのかも、と思い直し、不健康に黄ばんだ冴えない爪で過ごしています。
いったいどうしたらもう少し健康的な爪色に戻るのでしょうか?

ご質問ありがとうございます。
爪のトラブルは、過度なネイルの塗り替えなどの刺激や乾燥などの外的な要因から起こることもありますが、貧血や栄養不足など、体の内側の問題が影響してくることもあります。
今回は、爪が黄色くなる原因や改善方法について、詳しくお伝えしていきましょう。

爪が黄色くなるのは水分の蒸発や貧血などが原因

爪は皮膚と同様、ケラチンというタンパク質の一種で構成されており、本来はやや透明な乳白色をしています。
爪の下の血流が透けて見え、薄く赤みを帯びた色に見えることが多いものですが、様々な要因から黄色っぽく変色してしまうこともあります。
原因としては、乾燥により水分が蒸発して爪に濁りが生じることや、過度なネイルアートによる薬液の沈着、足の爪に負担をかけるようなきつい靴による刺激などが挙げられます。
また、こうした外的な要因以外にも、貧血や黄疸などの健康状態の悪化や、爪白癬などに感染することでも爪に黄ばみや変色が起こることがあります。

東洋医学では、爪は「血(血液)」の余りで出来ているとされ、貧血や栄養不足、ストレスから血液を蓄える働きのある「肝」が衰えることで爪の症状が生じると考えられています。

次の章ではこのような「爪が黄色くなる症状」を改善するための具体的な方法をお伝えしていきましょう。

変色のない美しい爪を育てるセルフケア3選

1.貧血改善と血行促進を心がけましょう

貧血により血液中のヘモグロビンが減少して血色が悪くなることで、爪が白く濁ったり黄色っぽく見えるようになってしまうことがあります。
こうした貧血による爪の変色がある場合は、食生活で足りない「血」を補い、手指の末端まで温かい血液を巡らせることが大切です。
また、栄養不足を招く過度な食事制限ダイエットなどは避け、三食バランスよくきちんと食事をすること、適度な運動で全身の血行を良くすることも大切です。

◎「血」を補う食材
レバー・赤身肉・ホウレン草・プルーンなど

◎「血」を巡らせる食材
青魚・酢の物・納豆など

2.過度なネイルの塗り替えをしないこと

セルフネイルなどを楽しまれている方も多いと思いますが、頻繁にネイルを塗って薬液が爪に沈着したり、落とす際にアセトン系の除光液を使用することで乾燥を招いたり、爪に黄ばみが発生してしまうことがあります。
爪に黄ばみが見られたり、薄くなったり先端が欠けやすくなっているなどのダメージがある場合は、しばらくネイルをお休みし、回復を待ちましょう。
また、過度に爪が乾燥することも爪の黄ばみを招くことがあります。肌のお手入れと同じように、爪にも水分や油分の補給をして保湿するように心がけましょう。

3.足に合わない靴を避け、清潔に保ちましょう

足に合わないきつい靴や、足先の狭いヒールのある靴を長時間履くことは足の爪に負担をかけ、爪の黄ばみや歪みを生じさせる原因になります。
長時間の外出の際は、足にフィットして負担がかからず、通気性がよい靴を選ぶことが大切です。
また夏場は特に汗で足が蒸れやすく、カンジダなどのカビが繁殖しやすいので傷口から雑菌なども入りやすいため、注意が必要です。
爪切りの際に爪の周りの皮膚を傷をつけないようにしたり、ささくれなどの処理をきちんとして、清潔に保つように心がけましょう。

根本的な体質改善には漢方薬が効果的!

爪が黄色く変色するのを改善するために、セルフケアなどの選択肢に加えて、根本的な改善を目的としている漢方薬の服用もオススメです。

特に、今回の相談者様のような症状に悩む方に適した漢方薬は、当帰芍薬散(トウキシャクヤクサン)です。
貧血気味で血の巡りが悪く、冷えや月経痛などもある方の「肝」の働きを良くして「血」を巡らせ、爪に栄養を行き渡らせる効果があります。
また、栄養不足から皮膚や爪が乾燥し、加齢やストレスによって疲労感やだるさのある方には「気」や「血」を巡らせ、爪に潤いを与える効果のある四物湯(シモツトウ)も良いでしょう。

自分の症状や体質にぴったりマッチした漢方薬を選ぶのは難しいと感じがちですが、「オンラインAI漢方」では、お悩みの症状を元にAIがあなたにぴったりな漢方薬をご案内しています。
自宅にいながら気軽に始められますので、ぜひチェックしてみてくださいね。

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爪の健康を保ち、血を補い巡らせる食生活を!

今回は、爪が黄色くなる症状に悩む方のためのセルフケアや漢方薬をご紹介してきました。
症状の改善のためには、貧血を改善して血の巡りを良くする食生活を心がけることや、過度なネイルの塗り替えを控え、爪を外的な刺激や乾燥から守ることが大切です。
また、こうした気になる爪の症状の改善には、漢方薬が大きな効果を発揮した例もたくさんあります。セルフケアを試してもなかなか改善しない場合は、ぜひお近くの漢方医や漢方薬局に相談してみてくださいね。

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