長寿県・信州が地域をあげて取り組む健康習慣って？主婦の友社も認めた「ACEプロジェクト」

2025.06.03

ニュース

2024年、主婦の友社が主催する「すごい！健康長寿力アワード」において、長野県の取り組み「信州ACEプロジェクト」が受賞事例に選ばれました。

このプロジェクトは、健康長寿県・長野の地位を支えてきた戦略的な健康支援施策であり、住民一人ひとりの行動変容を促しながら、地域全体の健康力を底上げする全国屈指の成功モデルです。

行動（Action）・食（Check & Eat）・つながり（Community）という3つの柱を掲げる「信州ACEプロジェクト」は、生活習慣病予防、介護予防、健康寿命延伸を実現する包括的な取り組みとして、今、他自治体からも大きな注目を集めています。

高齢化社会にどう立ち向かうか？

日本でも有数の高齢化が進む長野県。過去には脳卒中死亡率の高さや、塩分摂取量の多さが課題とされていました。

これに対し県は、医療費抑制と健康寿命の延伸を両立するため、「病気にならない体づくり」＝予防の徹底へと大きく舵を切りました。その中心となったのが、信州ACEプロジェクトです。

このプロジェクトの名前にある「ACE」は、それぞれ以下の頭文字を意味します。

A（Action）：運動・身体活動の推進

C（Check & Eat）：健診の受診と食生活改善

E（Community）：地域のつながりによる社会参加支援

具体的には、ウォーキングキャンペーン、健診受診率の向上キャンペーン、減塩食普及、健康づくりリーダーの育成、地域サロン活動支援などが進められています。
特に、地域の自治会やNPO、民間企業など、県民を巻き込んだ「共創」の体制は、地方における“健康共助モデル”の好例です。

信州ACEプロジェクトの成果は、着実に数字に表れています。
たとえば……

また、健康づくりリーダー（地域ボランティア）の数も年々増加し、行政に頼らずとも健康イベントが地域で自走するようになってきています。

長野県では、信州ACEプロジェクトを「行政の事業」から「地域の文化」へと昇華させることを目指しています。
特に近年では、若年層・子育て世代へのアプローチや、企業への健康経営支援、ICTを活用した健康管理アプリの普及なども進行中。

行動、食、つながりという日常の営みが県民の「当たり前」になることで、健康が一過性のブームではなく、持続可能な社会基盤になる＿＿長野県の実践は、それを証明してくれると期待が高まっています。