主人の転勤によるストレス!?乱れる生理と不正出血に怯える日々…

体験談

生理の周期が安定しない上、生理でもないときにまで出血がある。おりものシートに血のような茶色っぽいオリモノがついていることが増えた…。
それは、もしかしたらホルモンバランスの乱れによっておこる「不正出血」かも!?

こうした月経不順や不正出血などのつらい症状の緩和や改善に、漢方薬がよく効くことをご存知でしたか? 
「健タメ!」では、読者からの体験談をもとに、お悩みに関する原因や対処法を医師がお答えしていきます。

今回は「月経不順をともなう不正出血」をテーマに、医師の青木先生にお話を伺ってみました。

月経不順と不正出血の二重の悩み…不慣れな土地で誰にも相談できません

史織さん(32歳女性)、主婦の方からご質問をいただきました。

昨年、主人の転勤で東京から慣れない田舎町に引っ越してきたのですが、常に監視されたり、事あるごとによそ者扱いされているようで、まったく気の休まる暇がありません。
そのせいかはわかりませんが、数ヶ月前から生理周期がバラバラになってしまいました。それだけならこれまでにもよくあることだったのですが、生理でもないときに微量の出血があったり、おりものシートに血のような茶色いおりものが着いていることが増えたため、何が起きたのかと気が気ではない日々です。
自然のある場所でのびのび子育てしたかったこともあって、この土地での妊娠出産も考えて基礎体温もつけていたのですが、よく見ると高温期と低温期の波もバラバラで、いつ排卵しているのかもわかりません。
ちゃんと病院で検査しなければと思いつつ、誰かに見られたらまた余計なことを噂されるのではないかと思うとなかなか病院にも行けず…。
落ち着いたら病院にもいくつもりですが、それまでに自分で少しでも改善できる方法があれば知りたいです。どうか教えてください。

ご質問ありがとうございます。
基礎体温をつけても二層にならないとのことなので、ホルモンバランスの乱れによる何らかの排卵異常があるのかもしれません。いずれにしても、病院でしっかり検査は受けてくださいね。
それでは今回は、月経不順をともなう不正出血の原因や改善方法について、詳しくお伝えしていきましょう。

ホルモンバランスの乱れが不正出血の原因

月経のとき以外に性器から出血することを不正出血といいます。不正出血には子宮筋腫や子宮内膜炎などの病気、また妊娠初期や後期の出血などさまざまな原因が考えられます。
なかでも、大きな病気の可能性が少なく、月経不順をともなう不正出血がある場合は、ホルモンバランスの乱れにより排卵が不安定になっていることが原因として考えられます。
一時的に出血しても自然に治るものがありますが、無排卵になっている可能性などもあります。治療をするには検査をして詳細な原因を明らかにすることが大事です。

また、東洋医学では出血のことを「血証(けっしょう)」といい、血証のなかでも特に性器出血を「崩漏(ほうろう)」と呼びます。血証を招く原因としては、「血熱(けつねつ)」・「気虚(ききょ)」・「血瘀(けつお)」と大きく3つに分類することができ、それによって異なった漢方処方で症状を改善していきます。

次の章では、不正出血をともなう月経不順に対する具体的な解決方法をお伝えしていきましょう。

出血をともなう月経不順を改善する3つの方法

1.生活習慣の改善をしましょう

ホルモンバランスを整え、排卵・月経を正しい周期に改善するためには、生活習慣の改善が急務です。毎日決まった時間に起床・就寝することや、適度な運動、バランスの良い食生活を送ること、入浴はシャワーで済ませず、しっかり湯船に使って体を温めることなどを実践してみてください。
また、ストレスが原因となって、月経不順が起こる場合もあります。ストレスの原因がわかればそれを取り除くように努力したり、ストレスを溜め込まずにうまく発散する方法を見つけましょう。

2.月経不順&不正出血に効くツボを押そう

月経不順や月経痛、冷えやほてりなど、婦人科系のさまざまなつらい症状やホルモンバランスの乱れの改善にも効果的なツボ「三陰交」をご紹介します。

◎三陰交(さんいんこう)
くるぶし内側の高い部分から指4本分上に位置し、内すねの骨と筋肉の境目にあるツボ。
親指に力を入れ、息を吐きながらゆっくり押します。毎日継続して押すことが大事です。
温めるとさらに効果的なので、入浴中の習慣にするのもオススメです。

3.大豆イソフラボンを摂りましょう

女性ホルモンのエストロゲンとよく似た働きを持つ成分、イソフラボンが含まれる食材を摂取して、足りないホルモンを補いましょう。
イソフラボンを摂ることで、月経不順などさまざまな症状を改善する効果があるといわれています。食材で摂取するのが難しい場合は、サプリなどで取り入れてみてください。

◎イソフラボンの含まれる食材
大豆・納豆・豆腐・きなこ・豆乳等の大豆製品

根本的な体質改善には漢方薬が効果的!

不正出血を伴う月経不順を改善するために、手術やホルモン療法などの選択肢に加えて、根本的な改善を目的としている漢方薬の服用もオススメです。

特に、今回の相談者様のような症状に悩む方に適した漢方薬は、芎帰膠艾湯(キュウキキョウガイトウ)です。貧血気味で、月経不順や不正出血などのある方の「血(血液)」を補い、補った血が漏れ出ないように止血する効果があります。
また息切れや動悸などの貧血症状が強く、不安感や神経の過敏さが目立つ方には、気を補い「気虚」の状態を改善することで止血を図る効果のある帰脾湯(キヒトウ)もオススメです。

自分の症状や体質にぴったりマッチした漢方薬を選ぶのは難しいと感じがちですが、「オンラインAI漢方」では、お悩みの症状を元にAIがあなたにぴったりな漢方薬をご案内しています。
自宅にいながら気軽に始められますので、是非チェックしてみてください。

まずは排卵の状態や出血の原因を知ることが大事です

今回は、不正出血をともなう月経不順に悩む方のためのセルフケアや漢方薬をご紹介してきました。ホルモンバランスの乱れによって排卵がない状態になってしまうと不妊などにも繋がるため、まずは病院で検査を受け、原因を知ることが大事です。
また、不正出血や月経不順などのさまざまな症状の改善には、漢方薬が大きな効果を発揮した例もたくさんあります。セルフケアを試してもなかなか改善しない場合は、ぜひお近くの漢方医や漢方薬局に相談してみてくださいね。

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