三叉神経痛(さんさしんけいつう)に効果的な4つの漢方薬
症状別の漢方
顔の神経痛というと、すぐ顔面神経痛と考えてしまいがちですが、医学的にはそのような病名はありません。
顔の表側の神経痛は、三叉神経痛です。
三叉神経は顔面に広く分布し、この部分の運動や知覚を支配するもので、大脳の中枢から出て3つに枝分かれします。
第一枝を眼神経、第二枝を上顎(じょうがく)神経、第三枝を下顎(かがく)神経といいます。
症状
第二枝または第三枝のどれか、あるいはその両方が侵されることが多く、第一枝が侵されることは少ないでしょう。
発作(ほっさ)は春や秋に多く、刺すような、えぐるような、焼きつくような痛みで、その持続時間は数秒から数分と短いです。
発作のないときは、まったく痛みがないのも特徴です。
その原因はまだ詳しくわかっていませんが、発作は会話、食事、寒冷刺激、あくび、あるいは患部を下にして寝るなどによって誘発されやすいと言われています。
また歯・耳・鼻の病気、風邪、過労やストレスなどが誘因になることもあります。
漢方では体質改善をはかる処方
この病気には、鎮痛剤は効きません。
発作をしばしば繰り返すので、漢方で体質改善をはかります。
三叉神経痛(さんさしんけいつう)に効く漢方薬
葛根湯(かっこんとう)
体力がある人の、風邪によるものに。
麻黄湯(まおうとう)
かぜで、寒けがして、熱もあるときに用います。
桂枝加朮附湯(けいしかじゅつぶとう)
虚証タイプで、顔色も悪く、胃腸が弱くて、痩せていて元気のない人に処方します。
当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)
貧血で、冷え症の女性によいでしょう。