唇が乾燥する原因と対策方法|考えられる疾患も解説
「唇が乾燥して治らない」「荒れて痛い」といった唇のトラブルに悩んでいませんか?
唇は季節を問わず乾燥したり荒れたりするので、常に悩まされるトラブルですよね。
本記事では、唇が乾燥する原因と対策方法、乾燥から考えられる疾患について解説していきます。
目次
唇はもともと乾燥しやすい
唇は角質層が薄いため、もともと乾燥しやすいです。また、常に外の刺激にさらされている箇所にもかかわらず汗腺や皮脂腺がないことも、乾燥しやすい要因の一つです。特に皮脂は肌のバリア機能として刺激から守ったり、水分の蒸発を防いだりといった重要な役割があるので、皮脂が出ない唇はどうしても乾燥しやすいのです。
乾燥や荒れを悪化させる原因
唇の乾燥を荒れを悪化させる原因は5つあります。
- 唇を舐めるクセがある
- めくれてきた皮を無理やりめくる
- 口元が汚れた時に強い力で拭き取る
- 下地やリップクリームを塗らずに直接リップを塗る
- 長時間にわたってマスクを着用する
唇を舐めるクセがある
唇を舐めた直後は潤うかもしれませんが、水分が蒸発するときに唇そのものの潤いも一緒に奪い取られてしまうため、乾燥や荒れが悪化します。唇を舐めるクセは必ずやめましょう。
めくれてきた皮を無理やりめくる
めくれてきた皮を無理やりめくるのも厳禁。めくれている部分の周辺も一緒にめくれてしまうことが多く、血が出てしまったりさらに新しい部分までめくれてしまったりする恐れがあります。どうしても気になるのであれば、シュガースクラブで優しくピーリングしましょう。
口元が汚れた時に強い力で拭き取る
食事の際に汚れた口元を拭くときも注意が必要です。唇は摩擦による刺激に弱いため、強い力でゴシゴシ拭き取ると、唇が荒れやすくなります。優しく撫でるように拭き取るか、抑えるようにして拭き取るかのどちらかにしましょう。
下地やリップクリームを塗らずに直接リップを塗る
先ほどお話ししたように、唇にはバリア機能がなく刺激に弱いため、下地やリップクリームを挟まずリップメイクをすると乾燥や荒れが悪化します。必ず専用の下地やリップクリームを塗ってからリップメイクをするようにしましょう。
長時間にわたってマスクを着用する
長時間のマスク着用も注意が必要です。マスクの中は呼吸に含まれる水分で湿度が高いですが、実はムレているだけなのでマスクを外すとすぐに唇が乾燥してしまいます。外出先でマスクを長時間つけなければならないときは仕方がありませんが、タイミングを見てリップクリームを塗り直すか、マスクを着用する前にリップクリームを塗るようにしましょう。
乾燥の悪化による唇のトラブル
乾燥の悪化は、唇の荒れも悪化させ、さまざまなトラブルを引き起こします。
例えば、悪化が原因で引き起こされる唇のトラブルには以下の症状が挙げられます。
- 口角炎:唇の端に炎症が生じ、腫れや皮むけ、カサブタなどが見られる
- 口唇炎:唇全体に炎症や亀裂が生じ、皮向け、腫れ、かゆみ、湿疹などが見られる
上記のような病気は、気温や湿度、紫外線の刺激、化粧品の化学的な刺激が要因となるケースもあります。
唇の乾燥から考えられる疾患について
こまめに保湿をしたり、刺激を与えないように気をつけていても、唇の乾燥や荒れが長期間治らない場合は、何かしらの病気にかかっているサインかもしれません。
唇が乾燥する原因となる疾患として、口唇炎、口唇ヘルペス、アレルギー、口唇ガン、シェーグレン症候群、脱水、新型コロナやインフルエンザなどの高熱が出る病気などがあります。
(シェーグレン症候群=涙腺や唾液腺などの外分泌腺が侵される自己免疫疾患)
高熱が出る病気と唇の乾燥は一見関係ないように思うかもしれませんが、”発熱すると体の水分が汗となって排出されやすくなる”ことが関連しています。高熱が出ると汗をたくさんかいて体温を調整しようとするため脱水を起こしやすくなり、唇が乾燥しやすくなります。このような場合は、外側からの保湿だけではなく、水分補給など内側からの保湿も重要です。
保湿対策はこまめなリップクリームの使用!
唇を乾燥させないために大切な要素として「こまめな水分補給」と「こまめな保湿」の2つがあります。
本記事では「リップクリームによるこまめな保湿」をテーマに解説します。
リップクリームの役割
リップクリームは唇に潤いを与えるだけでなく、配合されている油脂が膜となって唇を保護し、潤い成分や水分の蒸発を防ぐ役割もあります。
唇には汗腺や皮脂腺がないため、リップクリームを使用しないまま過ごすと潤い成分や水分の蒸発が進み乾燥しやすくなるため、こまめに塗り直すことが大切です。
とはいえ、リップクリームを塗るときに唇に摩擦を与えてしまうので、強く押し付けて塗ったり頻繁に塗り直すのはおすすめできません。食後やお風呂上がりなどのリップクリームが取れるタイミング、または乾燥が気になりだしたタイミングに塗り直すのがおすすめです。
リップクリームには使用期限がある
リップクリームにも使用期限があります。
一般的にリップクリームの使用期限は、未開封であれば3年半、開封後はスティックタイプとチューブタイプは6か月、バームタイプは1年半程度といわれています。ただしリップクリームの中には防腐剤が入っていない無添加リップもあり、その場合は期限が短くなります。
古いリップを使用すると荒れが悪化する恐れもあるので、これまで使用期限を気にしたことがなかった方は、ぜひ意識してみてください。
おすすめのリップを紹介!
リップクリームは、化粧品・医薬部外品・医薬品によって配合されている有効成分が異なるので、自分の悩みや唇の状態に合わせて購入したり使い分けたりすることが大切です。
おすすめ商品の詳細は、>>唇の乾燥ケアにおすすめのリップ9選!でご紹介しているので、ぜひそちらの記事もご覧ください。
リップクリームでの保湿を効果的にするコツ
リップクリームでの保湿を効果的にするコツを2つご紹介します。すぐにでも実践できる簡単な方法ですので、ぜひ試してみてください。
縦ジワに沿って塗る
リップクリームは唇に対して横に塗りがちですが、実はこの塗り方はリップクリームの効果を減少させています。
唇は横ではなく縦にシワが入っていますので、縦向きに塗るのが正解です。シワに沿って塗ることで溝になっている部分にもしっかりとリップクリームが入り込むため、保湿力がアップします。
リップパックをする
リップパックは、リップクリームとラップだけで簡単にできます。
まずリップクリームをたっぷり塗り、塗り終えたらラップで蓋をして10分ほど放置してください。さらに効果的にしたい方は、ラップの上にホットタオルをのせるのもおすすめです。温めることでリップクリームが肌になじみやすくなります。
リップクリームを効果的につかってプルプルの唇を目指そう
今回は唇が乾燥する原因と対策方法、乾燥から考えられる疾患について解説しました。
唇はもともと乾燥しやすい部位ではありますが、普段の何気ないクセや生活習慣によって乾燥や荒れを悪化させる場合があります。
また、しっかりケアをしても長期間よくならない場合は、病気などの疾患が原因となっているケースもありますので、気になる場合は病院を受診しましょう。
唇の乾燥を防止するためには、唇の状態だけでなく、普段の自分の生活習慣や体調にも目をむけてくださいね。