髪の毛にいい生活習慣で、女性の髪を美しく保つ秘訣【Doctors’ Columns #01│新行内 出】

医療業界で活躍する専門家をお招きし、現場で感じたことを自由に執筆いただく、Doctors’ Columns。第1回はナチュラルAGAクリニックの統括院長、新行内出さんに「女性の髪」をテーマに執筆いただきました。

女性にとって美しい髪の毛というのは見た目の印象を大きく左右するとても重要な要素です。ここでは美しい髪の毛を保つための、髪の毛にいい生活習慣について解説します。

髪の毛にいいことは体にいいこと

髪の毛にいいことは体にもいいことです。

髪の毛は頭皮の毛根で作られ、毎日少しずつ伸びていきます。体と心が元気であれば毛根が元気になりますし、毛根が元気であれば髪の毛も美しくなるのです。

反対に健康を害せば毛根にも悪影響がおよび、髪の毛の美しさも失われます。ですから、美しい髪の毛を保つには体と心の健康を保つことがまず大前提になってくるのです。

いわゆる「健康的な生活習慣」を心がけ、健康診断をしっかり定期的に受けて病気を未然に防ぎましょう。

その上で、これから説明するような生活習慣を気にかけていただければ、より美しい髪の毛を手にいれることができると思います。

髪の毛にいい食事

美しい髪の毛を保つために食事は非常に重要です。

野菜や果物を中心にバランスの良い食事を心がけましょう。

特に女性の場合、太り過ぎを気にして過度なダイエットやバランスの悪い食生活を続けていると、栄養不足とストレス反応により髪の毛が細く弱々しくなるだけでなく、抜け毛の増加や薄毛を引き起こすことがあります。

一方、肥満と薄毛にも関連があることがわかっており、食べ過ぎや脂っこい食事ばかりをとっていて肥満体型になると薄毛を引き起こすかもしれません。肥満の目安はBMIで25以上とされていますので、参考にしてみてください。

また、貧血も髪に悪影響を及ぼすため、鉄分を多く含んだ食事を摂るようにしましょう。もし食事だけで十分な栄養素を摂るのが難しければサプリメントの服用を検討してもよいでしょう。

私のクリニックにいらっしゃる患者さんから、「髪の毛にいい食べ物ってあるんですか？」とよく聞かれます。しかし、残念ながら「これさえ食べれば大丈夫！」というスーパーフードはありませんので、やはりバランスよく適切な量の食事を摂るのが最も重要です。

髪の毛にいい運動

適切な運動習慣も髪の毛にとっては重要です。

運動不足では全身の血行が悪くなり、毛根に十分な栄養が届きにくくなります。反対にアスリートのように強度の高い運動をし過ぎるとそれが体へのストレスになり、抜け毛を引き起こすことがあります。

気持ちがリフレッシュする程度に適度な運動を心がけましょう。

ストレスで髪が抜ける？

よく「ストレスで髪が抜ける」という話を聞くかと思いますが、これは本当です。

精神的・身体的ストレスによって体内でストレスホルモンが産生されて、抜け毛の増加を引き起こします。

もし大きな精神的ストレスを抱えているのであれば、ストレスの原因を改善するか、ストレス解消をしてあげましょう。現代社会でストレスが全くないというのは無理な話だと思いますので、相談できる相手がいるというのも大事かもしれません。

また、身体的ストレスも抜け毛の原因になります。例えば発熱を伴う風邪や、手術、出産などでも髪の毛に悪影響を及ぼすことがあります。こう言ったストレスによる抜け毛を「休止期脱毛」と呼びます。

ただ安心していただきたいのはこういったストレスでの抜け毛は一時的であることが多いので、半年から1年すれば元に戻ることが多いです。あまり気に病まず、様子を見てみてください。

ヘアケア

美しい髪の毛を保つためにヘアケアが重要であることは言うまでもないでしょう。

人によって皮脂量は異なるので、適切なシャンプーの頻度は異なります。一般的に女性は男性よりも皮脂量が少ないので頻回なシャンプーは必要ないかもしれませんが、髪のベタつきがないように保ちましょう。

シャンプーは手のひらで泡立て、指の腹を使ってしっかりと頭皮の汚れを落とし、洗い残しがないようにぬるま湯で流します。

髪の毛に優しいシャンプーを使用し、トリートメントも適切に使用しましょう。

髪を乾かすときはドライヤーを頭から20cmほど離して使用し、同じ箇所に当て続けないように左右に振って熱を分散させながら乾かしましょう。

生活習慣だけで対処できないならば適切な治療を

薄毛・抜け毛でお悩みの女性は少なくありません。薄毛といえば男性のイメージがあるかもしれませんが、女性でも同じように髪の毛でお悩みの方は非常に多いです。

私のクリニックでも実は患者様の2～3割は女性です。女性の場合は薄毛治療の選択肢が男性よりも少なく、治療法が限られています。お薬で効果を出しにくいと同時に、体毛増加などの副作用の注意も必要なので内服薬は使いづらい場面が多いです。妊娠・出産中はお薬が使えないという問題もあります。

当院ではレーザー治療などを用いて副作用の心配をできるだけ少なく、よりナチュラルで安心感のある治療を心がけております。もし髪の毛でお悩みがございましたら、一度ご相談にお越しいただければと思います。