小さな町から日本全国へ【健康長寿力アワード2024】受賞事例に学ぶ地域の健康推進力

2025年5月、主婦の友社『健康』創刊50周年を記念し「すごい!健康長寿力アワード2024」の表彰式が開催されました。全国各地から、健康長寿を支える先進的な取り組みが集まり、多くの注目を集めています。
目次
【健康長寿力アワード2024】とは?

「健康長寿力アワード2024」は、主婦の友社『健康』の創刊50周年を記念して創設された表彰制度です。2025年5月13日に初の表彰式が開催されました。
このアワードでは、健康寿命の延伸や予防医療、地域資源の活用など、全国で実施されている革新的な健康長寿の取り組みを行う自治体、企業、個人、サービスを独自に選定。優れた実践モデルとして表彰し、その事例を広く社会に発信することを目的としています。
長年にわたり健康情報を発信してきた『健康』は、科学的根拠に基づいた活動や持続可能な地域モデルを掘り起こし、共有することで、日本全体の健康長寿社会の実現を目指しています。
全国から選ばれた“すごい健康長寿力”の実例集
「健康長寿力アワード2024」では、全国各地で独自の工夫や連携を通じて、住民の健康寿命を延ばす実績を上げている自治体・団体が表彰されました。
ここでは、実際に受賞した地域の中から、特に注目された取り組みをご紹介します。どれも地域に根ざしたリアルな事例ばかり。あなたの暮らしにもヒントが見つかるはずです。
【北海道】食品機能性表示制度「ヘルシーDo」の推進

北海道では、企業や研究機関と連携して、食品の機能性を可視化する「ヘルシーDo」制度を推進。

認定商品や企業の数も年々増加しており、地域発の健康食品開発を後押ししています。
【山形県】健診受診率の高さと食改善の両輪で健康支援

山形県は高い健診受診率を誇るだけでなく、「減塩・ベジアッププロジェクト」を展開。

県庁などの食堂で提供されるヘルシーメニューを通じて、職員や県民の健康意識を底上げしています。
【長野県】「信州ACEプロジェクト」で長寿県の地位を確立

長野県では、自然環境を活かした森林セラピーや健康ウォーキングなど、「信州ACEプロジェクト」を通じて心身の健康を支援。

健康寿命の延伸に向けた包括的な地域施策が評価されました。
【滋賀県】地域ぐるみで「健康しが」を目指す

滋賀県は、「健康しが」のスローガンのもと、県民全体が主体的に健康づくりに取り組む環境を整備。

男性の平均寿命が全国1位、女性も2位と、確かな成果が現れています。
【徳島県】伝統文化とデジタルを融合した運動促進
徳島県では、伝統芸能の阿波踊りをアレンジした「阿波踊り体操」を通じて、誰でも楽しく取り組める運動習慣づくりを推進しています。

さらに、ウォーキングアプリ「テクとく」を活用し、ゲーム感覚で歩くことを習慣化できる工夫も展開されています。
【最優秀イノベーション大賞】弘前大学 健康未来イノベーション研究機構

弘前大学の研究機構は、AIとビッグデータを駆使し、個別最適な健康改善プランを提供する先進的な取り組みを展開。産学官民の連携で、地域社会のWell-beingの向上に貢献しています。

このプロジェクトをけん引しているのは、弘前大学の副学長であり、グローバルWell-being総合研究所の副所長、さらに健康未来イノベーション研究機構の機構長も務める村下公一教授です。多角的な立場から、地域と連携した健康づくりを実践的にリードしています。
一人ひとりの町から、健康日本への道
健康で長く元気に暮らすためには、自分の努力だけでなく、住んでいる地域や身近な環境の力も大切です。「健康長寿力アワード2024」で紹介された取り組みは、どれも地域の人たちが工夫しながら続けてきた、リアルで身近なアイデアばかり。私たちも、日々の生活の中でできることから少しずつ取り入れていけば、自分のまちも、未来の日本も、もっと健やかになっていくかもしれませんね。