目やにが出るときに効果のある6つの漢方薬
目やにでいちばん多いのは結膜炎です
上下まぶたの裏側の膜が、結膜ですが、目やには、結膜の血管の充血によってできます。徹夜で仕事をした、熱があるといったときにみられますが、体質的に目やにの多い人もあります。
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目やにが出るときに考えられる病気
いちばん多い病的状態は、細菌感染・ウイルス感染による急性の結膜炎です。俗にはやり目といわれる伝染性のもので、ウイルスによるものは抗生物質も効きません。かるいものなら、充血や目やにが出る程度ですが、やや重くなると、膿のような目やにが出て、目がゴロゴロし、目が疲れやすくなって、電灯などの光がまぶしく感じられます。
結膜炎はそのほか、刺激性の煙や薬品・紫外線・光化学スモッグ、あるいは栄養不良や目の疲労によっても起こります。慢性の結膜炎は、たえずこうしたものにさらされているか、トラコーマが慢性化したものが多いです。ただし、目やにや充血は急性症状ほどではありません。
そのほか気をつけなければならないのは、角膜に点状の混濁(こんだく)ができた(流行性角結膜炎など)、結膜に小さな出血点が多数あらわれた(急性出血性結膜炎)、高熱のあと(咽頭結膜熱、夏、プールを媒介として流行する)などです。
それらの場合には、ただちに医師(眼科)に連絡をとり、その指示をあおぎます。伝染性の病気ですから、感染予防のため外出を禁止し、自宅治療をするのがふつうです。
漢方は目やにが出たら葛根湯
目やにが出るという症状に対しては、眼科的な治療でほとんどよくなるはずです。漢方をこころみるのは、眼科医の治療を受けても少しも好転しない場合、つまり慢性の結膜炎やアレルギー性のものに対してです。
目やにが出るときに効果のある漢方薬
葛根湯
体力が中程度以上で、首のうしろをがこりやすく、汗はあまり出ず、ときに頭痛のする人の目やにの出はじめに用います。
黄連解毒湯
体力が中程度以上で、目の充血がなかなかとれず、みぞおち辺がつかえる人に。
越婢加朮湯(えっぴかじゅつとう)
体力が中程度で、のどが渇いたり、尿は出やすいが、汗の出かたが少なく、涙や目やにはよく出るというものに用います。
小青竜湯
涙が出て、充血がひどい結膜炎に。
苓桂朮甘湯
慢性化した結膜炎で、まぶたがはれ、涙が出るものに。胃下垂のある人は適証(てきしょう)。
桃核承気湯
女性で便秘ぎみの人の、充血がひどく、頭痛・肩こりなどをともなうものに。
目薬よりも清水で洗眼
目やに・充血がある場合は、目を使う仕事はできるだけ避け、目を冷やすのがよいです。光線がまぶしければ、サングラスで目を保護します。
目薬を使用すると、かえって治しにくくしてしまうことがあるので、清水(できれば二パーセント硼酸水)で洗眼するのが理想的です。
なお、はやり目の場合は、患者の使用するタオルやハンカチなどは、はっきり区別すること。
民間療法
洗眼用には、ハブ茶の煎じ汁・梅酢の溶き汁・ネギの白根の煎じ汁などが有名です。点眼では、新しい母乳がよいといわれます。夜寝るときに梅干しの肉をすりつぶしてまぶたに塗り、翌朝それを洗い落とす方法もよく用いられます。