しつこい便秘に悩まされ体重も激増!醜い自分の姿に泣きたい気分です
更年期に入って便秘がひどくなった。排便に時間がかかるようになって苦痛。がんばってもコロコロした便しか出ない……。それは、もしかしたらプレ更年期(30〜40代)や更年期(40〜50代)に起こりがちな「便秘」の症状かも!?
そんな自分ではどうにもならない更年期の不調やつらい症状の緩和や体質改善には、漢方薬がよく効くことをご存知でしたか?
「健タメ!」では、読者からの体験談をもとに、お悩みに関する原因や対処法を医師や薬剤師がお答えしていきます。
今回は「更年期の便秘」をテーマに、薬剤師の中田早苗先生にお話を伺ってみました。
目次
何をどうしても便通が改善しません。万策尽きた私は一体どうすれば?
友里さん(49歳女性)、主婦の方からご質問をいただきました。
更年期を迎えた頃から、とにかくしつこい便秘に悩まされて困っています!
毎朝頑張ってみても一向に便意を感じず、よく考えたら1週間も出ていない、なんていうこともざら。どうにか便通を良くしたくて下剤などを服用していたこともあるのですが、かえって下痢のような状態の便が出るだけでお腹が痛くなる一方……。体質に合わないと思って飲むのをやめたらさらに便秘が悪化したような気がします。
最近では、とりあえず何か食べれば出るだろう、と思って三食モリモリ食べていたのですが、あれよあれよという間に体重が激増! 結局便秘もよくならず、努力のすべてが裏目に出てしまって泣きたい気分です。
鏡に映るぽっこりした下腹、太って醜い私を見るたびに悲しくなったりイライラしたりする日々……。どうにかしてこのしつこい便秘を解消してスッキリした日常を取り戻す方法はないでしょうか?
ご質問ありがとうございます。
更年期を迎えて便秘が悪化し、何日も排便できないことが続いているとのこと、さぞおつらいかと思います。
今回は、更年期の便秘の原因や改善方法についてお伝えしていきましょう。
便秘は、「血」と「気」の巡りの悪さが原因!
女性は月経の度に「血(血液)」を消耗するため、更年期になると「血」の不足や滞りが生じます。すると、「血」から栄養を与えられる「気(生命エネルギー)」の量や巡りが悪くなり、いろいろな不調を引き起こすと考えられています。
また、東洋医学では、便秘には大きく以下の4つの原因があると考えます。
①「気(生命エネルギー)」の不足により腸を動かす力が弱まって起きるもの。
②胃腸に熱がこもり体液を消耗することによるもの。
③血(栄養を与える血液)の不足によりうるおいが足りずに起きるもの。
④緊張やストレスにより「気」が滞ることで起きるもの
更年期では特に、ストレス過多で「気」の巡りが悪くなって起きる便秘が多くみられます。
次の章では、こうした更年期特有の悩ましい症状に対する具体的な解決方法をお伝えしていきましょう。
おうちでカンタン! 便秘を改善する3つの習慣
1.便を出すための腹筋を鍛えよう
便を出すためには、腹圧を高めて腸を動かす必要があります。その際に重要となるのは腹筋です。腹筋の力が弱いと腹圧が十分に上がらないので、便を押し出すことができません。
特に腹横筋というインナーマッスルを鍛えたり、運動することで便秘を改善出来る場合があります。
全身の筋肉を鍛えられる有酸素運動(ウォーキング、ジョギング、ラジオ体操など)や、腹筋を鍛えるエクササイズを意識的に取り入れてみましょう。
2.食物繊維と発酵食品を積極的に摂ろう
食物繊維の少ない食事や、ダイエットによる少食、栄養不足が便秘の原因となっている場合があります。
このタイプの方は、食物繊維や発酵食品などの食品を意識的にとることで、腸内環境が整えられ快便につながります。
また、水分が足りないと便が硬くなって排便しにくくなるので、繊維質のものを食べるときはいつもより多めに水分を摂取しましょう。
〈食物繊維が多く含まれる食材〉
玄米などの穀物・さつまいもなどのいも類・ごぼう・果物
〈乳酸菌が多く含まれる食材〉
ヨーグルト・納豆・キムチ・チーズ・甘酒
3.気持ちのいいお通じには朝食が肝心!
忙しいからといって朝食を抜いたりしていませんか?
起き抜けの空っぽの胃に食べ物が入ると、その刺激が腸に伝わって蠕動運動がおこります。特に朝一番の食事は腸を活発に動かして、スムーズな排泄が引き起こされますので朝食は必須です。
食欲がわかないときにはお水だけでも飲んでみましょう。
冷えが気になる方は、白湯やお味噌汁を飲んでみることで腸が刺激されて便意につながりますので、試してみてくださいね。
根本的な体質改善には漢方薬が効果的!
つらい便秘の症状を改善するために、薬物療法を受けるという選択肢に加えて、根本的な改善を目的とした漢方薬の服用もオススメです。
特に、今回の相談者様のような症状に悩む方に適した漢方薬は、通導散(ツウドウサン)です。肥満が気になる方の血液の流れをよくし、不安やイライラを沈めることで便通をよくする効果のある漢方薬です。
また、体力のある方で、のぼせや下半身の冷え、月経前の便秘などがある場合には、「血瘀(けつお)」を改善する桃核承気湯(トウカクジョウキトウ)も良いでしょう。
自分の症状や体質にぴったりマッチした漢方薬を選ぶのは難しいと感じがちですが、「オンラインAI漢方」では、お悩みの症状を元にAIがあなたにぴったりな漢方薬をご案内しています。
自宅にいながら気軽に始められますので、ぜひチェックしてみてくださいね。
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しつこい便秘を改善してスッキリした毎日を!
今回は、更年期の便秘に悩む方のためのセルフケアや漢方薬をご紹介してきました。
症状を和らげるには、腹筋を鍛えて規則正しい生活を送ることに加え、便通をサポートする食生活が大事です。
また、便秘しやすい体質を根本から改善するには漢方薬が非常に有効です。おうちでのセルフケアだけではなかなか改善しない場合は、漢方薬局や漢方医にお気軽に相談してみてくださいね。