小鼻の脇にプツっと白ニキビが…多忙なママの暮らしはニキビの温床!?

子育て中のニキビ アイキャッチ
体験談

鼻の周りに白くポツポツしたニキビができてしまった、白ニキビを放置していたら中身がプクッと膨らんできて大きくなってしまった…。30代の大人女性のなかには、こうした「白ニキビ」に悩んでいる方も少なくないのではないでしょうか。

こうした自分ではどうにもならないつらい症状の緩和や体質改善には、漢方薬がよく効くことをご存知でしたか? 
「健タメ!」では、読者からの体験談をもとに、お悩みに関する原因や対処法を医師や薬剤師がお答えしていきます。

今回は「白ニキビ」をテーマに、薬剤師の竹田由子先生にお話を伺ってみました。

潰したくても潰せない…繰り返す白ニキビが嫌でたまりません!

子どもの寝かしつけをするママ

佳菜さん(34歳女性)、会社員の方からご質問をいただきました。

育児疲れでなかなか自分の肌のお手入れに構っている暇がないせいか、このところ小鼻の周りや顎の近くにプツッと小さな白ニキビができることが多いんです。
思い当たることはたくさんありますが、なかでもどうにも避けられないのが、保育園から帰ってきた子どもが手も洗わないうちにペタペタと私の顔に触れてくること。
これはまあ、可愛くて許してしまうんですが、よく考えたらその辺の雑草を摘んだり、汚いものをいじくり回した手のままってこともあるので、だいぶ汚いですよね…。
あとは家族でのお出かけで、しっかりメイクしたときに限って帰宅時には疲れ果て、子どもと一緒に寝てしまうこと。よく考えたら、メイクを落とし忘れて翌朝顔がカピカピになった後に、白っぽいニキビがフツフツと出てくることが多い気がします。
日ごとにニキビが大きく成長している気がして、鏡を見るたびにプクッと膨らんでいる部分を潰したくなってしまうのですが、なんだか悪化しそうで潰すのも怖くて!
どうしたらこの嫌な白ニキビをスッキリ解消できるのでしょうか?

ご質問ありがとうございます。
白いニキビは、細菌が増殖して炎症を起こす前の段階のニキビですので、多くの場合は早めに適切なケアをすることで改善が期待できます。
今回は、白ニキビができる原因や改善方法について、詳しくお伝えしていきましょう。

角質と皮脂による毛穴詰まりが白ニキビの原因

白ニキビ解説

白ニキビとは、ターンオーバーの乱れと皮脂の過剰な分泌によって毛穴が詰まり、皮脂が毛穴の中にとどまってしまうことによって生じます。
ファンデーションなどを落とさずに眠ってしまうなど、肌を清潔に保てない状況では古くなった角質が剥がれ落ちず、汚れとともに毛穴を塞いでしまいます。
さらに、肌の乾燥やホルモンバランスの乱れなどにより過剰に分泌された皮脂と反応してコメド(角栓)を形成し、そこにアクネ菌が増殖することで白ニキビができるのです。

東洋医学では「肌は内臓の鏡」と言われ、身体の状態が皮膚に反映されると考えられています。
特に白ニキビは、五臓のうちの呼吸器をつかさどる「肺(はい)」が弱く、体の皮膚に「肺熱(はいねつ)」がこもりやすい状態になることによって生じると考えられています。

次の章では、こうした白ニキビの改善に対する具体的な方法をお伝えしていきましょう。

白ニキビを改善する簡単セルフケア 3STEP

1.肌を清潔に保ち、毛穴汚れを除去しよう

クレンジングクリーム

ファンデーションやコンシーラーなど、油分の含まれるファンデーションなどが毛穴に残っていると、毛穴に汚れが詰まり、白ニキビが発生する原因となってしまいます。
洗顔するときは、白ニキビのできやすい小鼻の周りや鼻の下、口の周りや顎などを指で優しくクルクルと撫でるように優しく洗い、毛穴汚れをスッキリ洗い流しましょう。
メイクを落とすときは、皮脂を落としすぎず、毛穴に残りにくいクレンジングミルクがオススメです。

2.ビタミン補給で皮脂の代謝と抑制をする

皿に盛られたイチゴ

洗顔で肌を清潔に保つと同時に、体の内側からも白ニキビを撃退しましょう。
皮脂代謝を促してくれるビタミンB2やB6、コラーゲンの生成を促進し、炎症を抑える効果のあるビタミンCの含まれる食材を積極的に取り入れることで、ニキビができにくい体質に改善していくことができます。
またビタミンCには、皮膚から取り入れることで皮脂を抑制し、毛穴を引き締める効果もあるため、化粧水や美容液などのスキンケアで取り入れるのもオススメです。

3.週に1〜2回の角質オフで毛穴詰まりを防ぐ

白ニキビができるということは、不要な角質が毛穴に詰まってしまっているということ。
角栓や黒ずみ、肌のくすみなどの原因にもなる角質は、定期的な角質ケアで除去しましょう。おうちで簡単にできる角質ケアとしては、スクラブが含まれた洗顔料、AHAや酵素などが含まれたホームピーリングコスメを使用することもオススメです。
ただし、ピーリングはやりすぎると必要な角質細胞まで失ってしまうこともあるため、週に1〜2回にとどめましょう。

根本的な体質改善には漢方薬が効果的!

漢方薬

白ニキビを改善するために、抗菌剤の塗布や服用、ピーリングなどの選択肢に加えて、根本的な改善を目的としている漢方薬の服用もオススメです。
特に、今回の相談者様のような症状に悩む方に適した漢方薬は、十味敗毒湯(ジュウミハイドクトウ)です。肌が弱く、化膿しやすい方の、体内に溜まった水分や熱を発散させ、炎症が持続するのを抑えてくれる効果があります。
また、かゆみが強いような細菌が炎症を起こして膨らみ始めた方の白ニキビには、顔の余分な熱を冷まし、水分代謝や血流をよくして、症状を改善してくれる効果のある荊芥連翹湯(ケイガイレンギョウトウ)も良いでしょう。

一方、桂枝茯苓丸加薏苡仁(ケイシブクリョウガンカヨクイニン)は、血流を改善してホルモンバランスを整える働きが期待できる桂枝茯苓丸に肌の代謝を高める薏苡仁が配合されているので、シミやニキビに悩む女性に向いています。

毛穴の汚れ&詰まりを解消してキレイな素肌に!

洗顔をする女性

今回は、白ニキビに悩む方のためのセルフケアや漢方薬をご紹介してきました。
皮脂やメイクの落とし忘れによる毛穴汚れを洗い流し、定期的な角質ケアを取り入れることで、白ニキビのできにくい肌を作っていきましょう。
また、こうした気になるニキビの改善には、漢方薬が大きな効果を発揮した例もたくさんあります。セルフケアを試してもなかなか改善しない場合は、ぜひお近くの漢方医や漢方薬局に相談してみてくださいね。

竹田由子

薬剤師 竹田由子(たけだゆうこ) 臨床薬学専門。病院で10年以上医薬品情報室に長年従事し、医薬品に関する情報に精通。 元漢方・生薬認定薬剤師、薬膳漢方マイスター。 漢方の活用で月経痛時の鎮痛剤を減量できた自身の経験から「日常の不調はまず漢方」をモットーに体の不調を我慢する女性へ対し情報発信している。

プロフィール

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