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大量の鼻水だけでなく鼻血まで!つらい花粉症の鼻血症状はどう抑える?

体験談

花粉症で鼻をかむたびにティッシュに鼻血がついている。くしゃみや鼻水ともに鼻血が出ることがある……。

こうした自分ではどうにもならないつらい症状の緩和や体質改善には、漢方薬がよく効くことをご存知でしたか? 
「健タメ!」では、読者からの体験談をもとに、お悩みに関する原因や対処法を医師がお答えしていきます。

今回は「花粉症による鼻血症状」をテーマに、医師の青木先生にお話を伺ってみました。

ただでさえつらい花粉症…鼻をかむたびに鼻血が出るのが不安です!

愛さん(39歳女性)、会社員の方からご質問をいただきました。

数年前から花粉症の症状が悪化し続けており、毎年3月の頭くらいから止まらないくしゃみと滝のように流れる鼻水と格闘しています。
疲れが溜まっていたのか花粉の飛散量が凄まじかったのかはわかりませんが、今年は特に鼻水がひどくて……。
ティッシュボックスを抱えながら終日鼻をかみ続けなくてはならないほどの症状だったせいか、鼻をかむたびに鼻水に混じって鼻血が出るようになってしまいました。
鼻のかみ過ぎで鼻の外側ですら真っ赤になってしまったほどなので、鼻の中もだいぶ大荒れなのだと察しはつきますが、こうも毎回鼻をかんだティッシュが血まみれになると、さすがに心配になってしまいます。
最近では鼻の粘膜をできるだけ傷つけないように、あまり勢いよく鼻をかまないようには気をつけていますが、どうにも鼻の中に鼻水が残って息苦しく、酸欠状態で口をパクパクしてしまう有様です。
なんとか鼻水も鼻血も改善する良い方法はないものでしょうか?

ご質問ありがとうございます。
花粉症の症状で鼻をかむ回数やくしゃみの回数が増えることで、ただでさえデリケートな鼻の粘膜がさらに敏感になり、出血を起こしやすくなってしまうことがあります。
今回は、花粉症による鼻血の原因や改善方法について、詳しくお伝えしていきましょう。

花粉症による鼻血は鼻の粘膜の炎症が原因

鼻血とは鼻腔からの出血を指し、鼻血の多くは鼻の穴の入り口、小鼻の内側にあるキーゼルバッハ部位という場所から出血します。
この場所には網の目のような毛細血管が集中しており、粘膜も薄いため、ちょっとした刺激や傷、空気の乾燥などによっても出血しやすいのです。
花粉症などのアレルギー性鼻炎の症状が強い時に鼻血が出やすくなるのは、鼻の粘膜に炎症が生じて鼻水やくしゃみが頻発し、鼻をかむ回数やくしゃみによる刺激が増えることで鼻の粘膜が傷つき、出血しやすくなることが原因です


東洋医学では、花粉症などのアレルギーにより、冷えから「水(水分)」のバランスが崩れて「水毒(すいどく)」の状態になったり、体内に余分な「熱」が溜まることで鼻の粘膜が充血・炎症を起こすとされています。
鼻水やくしゃみにより誘発される鼻血の症状を改善するには、アレルギーの症状の根本治療が必要になります。

次の章ではこのような「花粉症による鼻血症状」を改善するための具体的な方法をお伝えしていきましょう。

花粉症による鼻血を改善するための3つの対処法

1.正しい鼻のかみ方をマスターしましょう

花粉症の症状により鼻腔の粘膜が腫れ、くしゃみや鼻水の症状が起き、なんども鼻に刺激を与えることで鼻血が出やすくなります。
これを防ぐためには、力みすぎず、優しく丁寧に鼻をかむことが大切です。鼻をかむときには、鼻呼吸から口呼吸に切り替え、反対の鼻の穴をしっかりと押さえて、片側ずつずつかみます。
このとき、急いで鼻水を押し出そうとせず、少しずつ鼻から空気を出して刻むようにかむのがポイントです。
また、鼻の奥に指やティシュペーパーを乱暴に押し込むと、粘膜を傷つけて鼻血が出るもとになりますので気をつけましょう。

2.出来る限り鼻を刺激しないようにする

花粉症の症状があると、どうしても鼻がムズムズしたりかゆみが気になり、鼻の周りをグリグリと押さえつけたりつまんだりしてしまいがちです。
ただでさえデリケートな鼻の粘膜がアレルギーによる炎症によりさらに敏感になっているため、少しの刺激や圧迫でも鼻血が出てしまうことがあります。
鼻血の症状があるときは、花粉をできるだけ家の中に持ち込まないようにしたり、帰宅後に入浴して洗髪するなど、いつも以上に花粉症対策を徹底することが大切です。

3.鼻づまりを解消して鼻の負担を減らす

鼻づまりの症状があると、鼻腔の粘膜が炎症を起こし、鼻血が出やすい状態になってしまいます。
鼻の通りを良くする「迎香(げいごう」」のツボを押し、鼻づまりによってむやみに力まなくてすむように症状を改善しましょう。

◎迎香(げいごう)
場所:小鼻の両脇の、少しへこんだところにあるツボ。
指の腹でぐーっと強め押し、10秒くらいを1セットにして、鼻の通りがよくなるまで押します。

根本的な体質改善には漢方薬が効果的!

花粉症による鼻血症状を改善するために、市販薬や処方薬の服用、レーザー治療などに加えて、根本的な改善を目的としている漢方薬の服用もオススメです。

特に、今回の相談者様のような症状に悩む方に適した漢方薬は、小青竜湯(ショウセイリュウトウ)です。
大量の鼻水やくしゃみにより、鼻をかむたびに鼻血が出てしまう方の水分代謝を促し、鼻炎症状を和らげることで鼻血を抑える効果があります。
また、鼻づまりの症状がひどく、黄色い粘液のような鼻水に鼻血が混じる方には、体を温めて体内に溜まった「水」の発散を促し、鼻の通りを良くして症状を和らげる葛根湯加川芎辛夷(カッコントウカセンキュウシンイ)も良いでしょう。

自分の症状や体質にぴったりマッチした漢方薬を選ぶのは難しいと感じがちですが、「オンラインAI漢方」では、お悩みの症状を元にAIがあなたにぴったりな漢方薬をご案内しています。
自宅にいながら気軽に始められますので、ぜひチェックしてみてくださいね。

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鼻の粘膜への刺激で出血を誘発しないようにしましょう

今回は、花粉症による鼻血症状に悩む方のためのセルフケアや漢方薬をご紹介してきました。
症状を改善するには、花粉症のアレルギー症状によりさらに敏感になっている鼻腔の粘膜をできるだけ刺激しないようにし、正しい鼻のかみ方をマスターして出血を起こさないようにすることが大切です。
こうした気になる鼻血の症状改善には、漢方薬が大きな効果を発揮した例もたくさんあります。セルフケアを試してもなかなか改善しない場合は、ぜひお近くの漢方医や漢方薬局に相談してみてくださいね。

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