脂肪の落ちにくいお年頃!?脂肪分解&燃焼して若い頃の体型に戻りたい

体験談

一生懸命運動しているのになかなか痩せない。年齢を重ねるにつれ、一度ぽってりとついてしまった脂肪が落ちにくくなった……。
40~50代の更年期の女性の中には、こうした脂肪の落ちにくさに悩んでいる方も少なくないのではないでしょうか。

このような自分ではどうにもならない悩みの解消や体質改善には、漢方薬がよく効くことをご存知でしたか? 
「健タメ!」では、読者からの体験談をもとに、お悩みに関する原因や対処法を医師がお答えしていきます。

今回はダイエットにおける「脂肪分解」をテーマに、薬剤師の二瀬偉志先生にお話を伺ってみました。

ビクともしない皮下脂肪…どうしたらスムーズに脂肪分解&燃焼できる?

佳菜さん(47歳女性)、主婦の方からご質問をいただきました。

若い頃はすらっとしたスレンダーなスタイルが自慢だった私も、寄る年波には勝てず、更年期を迎えた今はすっかりゆるキャラのようなプニプニボディに大変身! 
特に二の腕や下腹、お尻に脂肪がたっぷりとついて、多少の食事制限や運動くらいではビクともしません。しかも不思議なことに、普段から特に食べ過ぎているということもなく、間食をしたり高カロリーのものが好きなわけでもないんです。
若い頃とたいして変わらない食生活と運動量なのに、40代も半ば頃からあれよあれよという間にこんなに体型が激変!  夫も不思議がっていたほどです。
不思議がるだけならまだいいのですが、本来細身の女性が好み夫は、若くてすらっとした女性タレントがテレビに映るたびに「細いなあ」「スタイルいいなあ」と連呼。悪意はないのでしょうが、聞いている私は自分が責められているかのようでイライラして仕方がありません。
若い子に対抗する気持ちなどさらさらありませんが、どうにかこの憎きプニョプニョの脂肪を燃やし尽くして、私だってまだまだ女としてイケるってことを証明してやりたいです。
どうしたらこのビクともしない脂肪たちを無事に成仏させることができるのでしょうか。

ご質問ありがとうございます。
更年期世代の女性は、女性ホルモンの「エストロゲン」の減少により代謝が落ち、脂肪が燃焼しにくくなりがちですが、体型を維持したい方にとってはつらいことですよね。
今回は、スムーズに「脂肪分解」をする方法について、詳しくお伝えしていきましょう。

脂肪分解により燃焼・代謝を促すことがダイエットの近道

脂肪を燃やして痩せるためには、その過程で体に蓄積された脂肪が分解されることが必要です。
日々の活動や運動によってエネルギーが必要な状態になると、脳内ホルモンのノルアドレナリンやアドレナリンなどのホルモンが分泌され、「リポ蛋白リパーゼ」という酵素が活性化し、中性脂肪を「脂肪酸」と「グリセロール」に分解します。
こうして血液中に放出された脂肪酸が全身の筋肉に運ばれてエネルギーとして消費されるようになりますが、この一連の流れが脂肪の分解と燃焼のしくみです。皮下脂肪や内臓脂肪として体に蓄えられた脂肪を落としてダイエットに繋げるためには、まずは脂肪を分解して、有酸素運動をした際に脂肪がスムーズに燃焼・代謝されやすい状況にすることが必要になります。

次の章では、「脂肪分解」からダイエットに繋げるための具体的な方法をお伝えしていきましょう。

脂肪を分解し燃焼するためのセルフケア3選

1.分解した脂肪は「有酸素運動」で燃焼する

時間をかけて分解・代謝をされる脂肪を、エネルギー源としてしっかり燃やしてくれるのが有酸素運動です。
有酸素運動とは、ウォーキングやストレッチ、ジョギング、水泳など、あまり体に負荷をかけずに長時間行う運動のことで、酸素を体に取り込みつつ行えるため、比較的体力のない方や年齢を重ねた方でも無理なく行うことができます。
体についた落ちにくい皮下脂肪を落とすためにも、ぜひ継続的に取り入れてみましょう。

2.「無酸素運動」で脂肪燃焼効果を高める

脂肪を燃やしてくれる運動が有酸素運動なら、基礎代謝を高めて筋肉を育て、脂肪燃焼の効果を高めてくれるのが筋力トレーニングや短距離走などの無酸素運動です。
無酸素運動は糖質をエネルギー源として使うため、体についた脂肪を直接燃やしてくれるわけではありませんが、成長ホルモンを分泌することで脂肪分解を促進し、エネルギー源として使える状態にする効果があります。
効果的にダイエットをするためには、無酸素運動で脂肪燃焼の効果を高める土台を作り、有酸素運動で実際に脂肪を燃やしていくと良いでしょう。
無酸素運動は短い時間に高い負荷をかける運動のため、スクワットや腹筋など負荷が軽めなものから、無理のない範囲で取り入れるようにしましょう。

3.脂肪の分解&代謝を助ける食材を摂る

脂肪をスムーズに分解し、燃焼させるためには、運動だけでなく、毎日の食生活が重要な役割を果たします。
体をつくるもととなるタンパク質は、低脂質な赤身の肉や魚、豆腐、大豆などに豊富に含まれているため、積極的に摂ると良いでしょう。
また、玄米や雑穀、などに含まれるビタミンB1にはエネルギー代謝をスムーズにする効果があるため、脂肪の燃焼に効果的です。
白米や小麦粉類と違い、こうした穀類には食物繊維も豊富で、糖質の吸収を穏やかにしたり便通を改善する効果もあるため、ダイエット中の主食として白米やパンから切り替えてみるのもオススメです。

根本的な体質改善には漢方薬が効果的!

スムーズに脂肪分解をするために、エクササイズや食生活の改善、市販薬や処方薬の服用などの選択肢に加えて、根本的な体質改善を目的としている漢方薬の服用もオススメです。

特に、今回の相談者様のような症状に悩む方に適した漢方薬は、大柴胡湯(ダイサイコトウ)です。
ホルモンバランスの変化から脂肪が落ちにくくなってしまった方の脂肪の代謝を促進して脂肪の燃焼を助け、便通をスムーズにして肥満を解消する効果があります。
また、体力や筋肉はあるのに食べ過ぎや便秘により脂肪が蓄積してしまった方には、体内の余分な「熱」を発散し、老廃物の排泄をスムーズにして脂肪の代謝を促す防風通聖散(ボウフウツウショウサン)も良いでしょう。

自分の症状や体質にぴったりマッチした漢方薬を選ぶのは難しいと感じがちですが、「オンラインAI漢方」では、お悩みの症状を元にAIがあなたにぴったりな漢方薬をご案内しています。
自宅にいながら気軽に始められますので、ぜひチェックしてみてくださいね。

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脂肪を分解&燃焼させる仕組みを発動させましょう

今回は、スムーズに脂肪分解するためのセルフケアや漢方薬をご紹介してきました。
健康的にダイエットするためには、体をつくるもととなる栄養素の含まれる食事をバランスよく摂ることはもちろん、脂肪の分解と燃焼をサポートする無酸素運動や有酸素運動を行い、脂肪を燃やすメカニズムをうまく作動させることが大切です。
また、こうしたさまざまなダイエットにおいて、漢方薬が大きな効果を発揮した例もたくさんあります。
セルフケアではなかなか痩せられない場合は、ぜひお近くの漢方医や漢方薬局に相談してみてくださいね。

二瀬偉志

薬剤師、鍼灸あん摩マッサージ指圧師、化粧品検定1級、居宅介護支援専門員(ケアマネ)。 薬剤師の仕事に従事する傍ら、0才の息子の子育てに奮闘中。

プロフィール

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