マスクをしていれば日焼けしないと勘違い…まだら焼けでひどい顔に!
目元しか出てないからと、ベースメイクもせずにマスクで出歩いていたら日焼けして肌荒れしてしまった、マスクの中の汗と蒸れで日焼け止めが落ちてしまい、結局日焼けした……。
30〜60代の幅広い世代の女性の中には、このような「マスク着用時の日焼け」に悩んでいる方も少なくないのではないでしょうか。
こうした自分ではどうにもならないつらい症状の緩和や体質改善には、漢方薬がよく効くことをご存知でしたか?
「健タメ!」では、読者からの体験談をもとに、お悩みに関する原因や対処法を漢方薬の専門家がお答えしていきます。
今回は「マスク着用時の日焼け」をテーマに、薬剤師の中田早苗先生にお話を伺ってみました。
目次
痛恨のミス…紫外線対策をしなかったマスクの中だけ真っ赤に日焼け!
亜由美さん(33歳女性)、主婦の方からご質問をいただきました。
本当にうっかりしていました。無知って怖いですね……。私、マスクさえしていれば日焼け止めなんていらないと思っていたんです。
男女兼用サイズの、顔のほとんどが隠れるような使い捨ての不織布のマスクを愛用していたものですから、今年の夏も日焼け止めの減りが少なくておトクだわ、くらいの気持ちさえ持っていました。もちろん、去年もそうやって過ごしていたのですが、去年は娘もまだ小さく、あまり外出もせずに過ごしていたため、日焼けをする機会もないままに過ごしてしまいました。
今年から娘が幼稚園に入園したこともあり、毎日の送迎や新しくできたお友達とママ友を含めて外で過ごす機会が格段に増えたのですが、先日とんでもない事態が……。
ズボラな性格ゆえ、マスクを外すこともないだろうからと、いつものように目元の周りにだけササっと日焼け止めを塗り、眉毛だけメイクして整えて公園にいるママ友グループと合流。子どもたちを遊ばせて、数時間後に帰宅したのですが、なんだか頬のあたりがむずがゆく、マスクが触れるとヒリヒリする感じがしたんです。
慌てて洗面所でマスクを外してびっくり! マスクをしていた顔の下半分だけが真っ赤に日焼けしていたんです。
慌てて冷水で洗顔して保湿したものの、まだら焼けの跡は当分消えそうにありません。
まさに痛恨のミス。二度とこんな変な日焼けを繰り返さないためには、どうすればよかったのでしょうか?
ご質問ありがとうございます。
残念ながらマスクだけでは紫外線を防げないため、まだら焼けを防ぐためには顔全体に日焼け止めを塗るのはもちろん、汗崩れの対策を含めた注意深いケアが必要になります。
今回は、マスク着用時の日焼けの予防や改善方法について詳しくお伝えしていきましょう。
マスク着用時の日焼けを防ぐには、普段以上の対策が必須
UVカット加工でない限り、不織布マスクをはじめ、ほとんどのマスクに紫外線を防ぐ効果はありません。
当然、マスク越しの日焼けを防ぐことはできないため、これまでの夏のように顔全体に日焼け止めを塗ることやUVカット効果のあるベースメイクをするなどの対策が必要になります。
さらに、マスクを着用していることでマスクの内部が蒸れたりこすれたりすると、せっかく塗った日焼け止めが落ちてしまい“まだら焼け”する危険もあるため、普段以上のケアや塗り方の工夫が必要になります。
次の章ではこのような「マスク着用時の日焼け」を改善するための具体的な方法をお伝えしていきましょう。
マスク着用時の日焼けを予防する対処法3選
1.マスクの下にもしっかり日焼け止めを塗る
マスクには不織布やポリエステル、コットンなどのさまざまなタイプがありますが、いずれのものも、多くの場合紫外線を遮断する効果はなく、マスクの下の皮膚の日焼けを防ぐことはできません。
さらに、マスク内は吐いた息による水蒸気やこもった熱により高温多湿の状態になっており、着け外しの刺激によるバリア機能の低下もあって、肌が荒れやすい状況になっています。
まずは肌をしっかり保湿して整え、その上からマスクで覆われる部分を含めた顔全体に日焼け止めやUVカット効果のあるベースメイクをするなどの紫外線対策を行うようにしましょう。
2.日焼け止めは正しい塗り方で密着させる
きちんと日焼け止めやUVカット効果のあるベースメイクをしていても、塗布量が少なかったり塗りムラがあったりすると、適正な紫外線防止効果は得られません。
しっかり保湿した後に、日焼け止めやUV効果のある下地を2度塗りして十分な量を塗布し、ハンドプレスをしてしっかり肌に密着させましょう。さらにUV効果のあるパウダーファンデーションやプレストパウダーを重ね、仕上げに化粧崩れ予防のミストで仕上げるとさらに安心です。
3.こまめな塗り直しでまだら焼けを防ぐ
しっかりと日焼け止めを塗っても、マスクの内部は呼気や汗などの蒸れで時間とともに日焼け止めが流れてしまいやすくなっています。特に蒸し暑くて汗をかきやすい時期は2時間を目安に日焼け止めを塗り直すのがオススメです。
こまめな塗り直しが面倒、という方は、市販のUVカット効果のあるマスクを着用するのもひとつの方法ですが、顔の中でマスクに隠れた部分と露出した部分とでムラに焼けてしまう可能性もあるため、この場合も必ず顔全体に日焼け止めを塗ってしっかりと紫外線対策を行いましょう。
根本的な体質改善には漢方薬が効果的!
マスク着用時の日焼けを改善するために、セルフケアに加えて、根本的な改善を目的としている漢方薬の服用もオススメです。
特に、今回の相談者様のような症状に悩む方に適した漢方薬は、黄連解毒湯(オウレンゲドクトウ)です。日焼けによる熱感や肌のヒリつきがある方の身体の表面の熱を冷まし、症状を和らげる効果があります。
また、肌の赤みやかゆみ、湿疹などの症状もある方には、炎症を和らげてかゆみをとる効果のある消風散(ショウフウサン)を加えても良いでしょう。
自分の症状や体質にぴったりマッチした漢方薬を選ぶのは難しいと感じがちですが、「オンラインAI漢方」では、お悩みの症状を元にAIがあなたにぴったりな漢方薬をご案内しています。
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肌のバリア機能を高めつつ、マスクの下にも紫外線対策を!
今回は、マスク着用時の日焼けに悩む方のためのセルフケアや漢方薬をご紹介してきました。
マスクによる紫外線ダメージやまだら焼けを防ぐためには、きちんと保湿して肌のバリア機能を高めることや、顔全体に日焼け止めを塗ることでマスク下の肌にもしっかり紫外線対策を行うことが大切です。
こうしたマスク下の日焼けによって赤みや痛み、かゆみなどが生じた場合には、漢方薬が大きな効果を発揮した例もたくさんあります。セルフケアを試してもなかなか改善しない場合は、ぜひお近くの漢方医や漢方薬局に相談してみてくださいね。