球児の母に起きた悲劇!炎天下のベンチで頭皮が日焼けして真っ赤に
帽子もかぶらず屋外にいたら、なんだか頭皮がヒリヒリしてきた、頭皮の日焼けのせいで大量のフケのようにボロボロと皮むけした皮膚が落ちてくる……。
30〜60代の幅広い世代の女性の中には、こうした「頭皮の日焼け」に悩んでいる方も少なくないのではないでしょうか。
そんな自分ではどうにもならないつらい症状の緩和や体質改善には、漢方薬がよく効くことをご存知でしたか?
「健タメ!」では、読者からの体験談をもとに、お悩みに関する原因や対処法を医師や薬剤師がお答えしていきます。
今回は「頭皮の日焼け」をテーマに、薬剤師の中田早苗先生にお話を伺ってみました。
目次
髪の分け目に紫外線直撃…頭皮の日焼けでむずがゆさとフケが噴出!
亜由美さん(42歳女性)、主婦の方からご質問をいただきました。
このところ、野球部に所属する息子の部活動のお手伝いで、父母が駆り出されることが多いのですが、暑い時期でもあるので、本当に大変で……。子どもたちが熱中症にならないようにケアするのに夢中で、ママたちのほうが先に倒れてしまいそうなくらいです。
それよりなにより心配なのは、紫外線対策! 真っ黒に日焼けしている球児を尻目に、日焼け止めを塗り直しつつ、美白を目指して必死で焼けないよう努力しているのですが、先日うっかり帽子を被らず数時間を過ごしてしまったことがあったんです。
そうしたら案の定、帰宅後に頭皮がヒリヒリしてほてったようになり、頭皮を刺激しないように髪を洗うのも一苦労でした。特に、左分けにしている分け目の部分のピリつくような痛みとむずがゆい状態が数日続き、皮むけした皮膚がフケのように散らばるのを見て唖然! 帽子を忘れたことを本当に後悔しました。
まだまだ夏は続きますので、うっかり日焼けには十分注意したいと思いますが、こうした頭皮の日焼けをしてしまった場合の対処法やケア方法があれば、ぜひ教えてください。
ご質問ありがとうございます。
頭皮には日焼け止めを直接塗ることはできませんが、紫外線シーズンには帽子をかぶったり日傘をさしたりすることで極力ダイレクトに紫外線を浴びるのを防ぐことが大切です。
今回は、頭皮の日焼けの原因や改善方法について、詳しくお伝えしていきましょう。
つむじや分け目への直射日光が頭皮の日焼けの原因
頭皮は髪に守られているものの、直射日光を浴びることで分け目やつむじを中心に紫外線によるダメージを受けやすい部位です。
紫外線の影響で頭皮が炎症を起こすと、赤みやかゆみが生じるのはもちろん、乾燥や皮むけからフケが出やすくなったり、過剰に分泌した皮脂が毛穴に詰まって抜け毛の原因になったりすることがあります。育毛環境の悪化を防ぐためにも、3〜8月の紫外線が強い季節は特に、頭皮にも日焼けを防ぐ対策を行いましょう。
東洋医学では、頭皮の日焼けにより炎症やほてりが生じるのは頭皮の表面に余分な熱がこもることによるものとされ、治療には身体の熱を冷ます漢方薬を用います。
次の章ではこのような「頭皮の日焼け」を改善するための具体的な方法をお伝えしていきましょう。
頭皮の日焼けを予防・改善する対処法3選
1.日傘や帽子、分け目チェンジで日焼け予防を!
頭皮の日焼けを予防するためには、帽子や日傘で紫外線をブロックし、ダイレクトに直射日光を浴びるのを避けることが重要です。
そして、常に同じ髪の分け目やつむじの部分に紫外線が当たってしまうことを防ぐためにも、分け目をこまめに変えたり、分け目を隠すようなヘアアレンジをするのもオススメです。
また、髪の毛の日焼けを防ぐためには、市販の紫外線対策用のヘアスプレーを活用するのも良いですが、頭皮に直接つけると紫外線吸収剤による刺激が強い場合があるため、肌の弱い人は避けるようにしましょう
2.すぐに頭皮を冷やしてたっぷりと保湿する
日に焼けてしまった頭皮がヒリヒリと痛んだり、ほてりを感じたりする場合は、まずは冷やして熱を冷ますことが大切です。
保冷剤や冷水につけて絞ったタオルやガーゼをあて、頭皮を冷やして炎症を鎮めましょう。日焼けした頭皮は普段以上に乾燥しがちですので、カーマインローションや低刺激性の化粧水などをたっぷりとつけ、保湿することも大切です。
もし、炎症がひどく、頭皮からジュクジュクとした汁が出てきたり、水泡や湿疹ができたりした場合は、早めに皮膚科の診察を受けるようにしましょう。
3.頭皮はこすらず洗い、しっかりと乾かす
炎症によるヒリつきが強い場合はシャンプーやリンスの使用は控え、ぬるま湯での洗髪と保湿のみでヘアケアをしましょう。
症状が落ち着き、シャンプーやリンスを使って洗髪する場合も、頭皮を刺激しないようにこすらず優しく洗うことが重要です。シャンプーは地肌で泡立てたり爪を立てたりせず、先に手のひらでよく泡立ててから洗うようにしましょう。
洗髪後は頭皮に刺激を与えない程度のぬるま湯(38℃程度)で皮脂やシャンプーをよく洗い流します。
頭皮での細菌繁殖や化膿を防ぐためにも髪を濡れたままにするのは避け、ドライヤーが高温になりすぎないように気をつけながらも、しっかり髪を乾かすことが大切です。
根本的な体質改善には漢方薬が効果的!
頭皮の日焼けを改善するために、セルフケアに加えて、根本的な改善を目的としている漢方薬の服用もオススメです。
特に、今回の相談者様のような症状に悩む方に適した漢方薬は、消風散(ショウフウサン)です。日焼けによる赤みや湿疹、かゆみの症状のある方の頭皮の炎症を和らげ、症状を緩和する効果があります。
ヒリヒリした痛みやほてりのある方には、頭皮の表面の熱を冷まし、痛みを和らげる効果のある黄連解毒湯(オウレンゲドクトウ)も良いでしょう。
自分の症状や体質にぴったりマッチした漢方薬を選ぶのは難しいと感じがちですが、「オンラインAI漢方」では、お悩みの症状を元にAIがあなたにぴったりな漢方薬をご案内しています。自宅にいながら気軽に始められますので、ぜひチェックしてみてくださいね。
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帽子&日傘で頭皮への紫外線ダメージを回避!
今回は、頭皮の日焼けに悩む方のためのセルフケアや漢方薬をご紹介してきました。
紫外線の強い時期は特に、日傘や帽子を活用し、頭皮に直射日光が当たるのを避けるようにすることが大切です。日焼けしてしまった場合は、頭皮をしっかり冷やして保湿し、症状が落ち着いてから普段のヘアケアをするようにしましょう。
もし、頭皮のかぶれや発疹、ジュクジュクとした状態が続く場合は早めに皮膚科を受診するようにしましょう。
こうした日焼けにともなう症状の改善には、漢方薬が大きな効果を発揮した例もたくさんあります。セルフケアを試してもなかなか改善しない場合は、ぜひお近くの漢方医や漢方薬局に相談してみてくださいね。