尿が少ない・出にくい・出ない方におすすめな3つの漢方薬
泌尿器症状
尿の量が少ない・出にくい・出ないというのは医学的はきちんと区別しなければならない症状ですが、ここでは一緒に扱います。
考えられる病気
尿の量が少なくなる場合、急性の胃炎や自家中毒症などで嘔吐や下痢を繰り返せば、水分が失われ、尿量は減少します。
また高熱が出てたくさん汗をかいたときも、尿量は減ります。
尿量減少で最も問題なのは、まぶたや顔に浮腫みがあらわれるときで、急性腎炎やネフローゼが疑われるので、ただちに医師の診察を受けましょう。
尿が全然出なくなる(無尿)や出にくい(乏尿)という場合には危険な場合が多いです。
尿道や膀胱、あるいは前立腺などに結石・腫瘍・炎症などが起きて尿の通過を妨げている可能性があるからです。
なお、会陰部(えいんぶ)を強く打ったり、脊髄(せきずい)に障害がある場合にも排尿困難になることもあります。
漢方では会陰部を打ったら桃核承気湯
利水剤を用います(別項「尿が多い」参照)。
尿が少ない・出にくい・出ない方の漢方薬
八味丸(はちみがん)
高齢の方で、倦怠感を訴えるような人の尿量減少に。下肢に浮腫みがあっても用いることができます。
五苓散はのどが渇きますが、尿の出が少ない場合によく用います。
浮腫みがあっても使用可能です。
竜胆瀉肝湯(りゅうたんしゃかんとう)
膀胱や尿道、またはその周囲に炎症が起きて、尿が出にくい場合に処方します。
桃核承気湯(とうかくじょうきとう)
会陰部を強く打ち、尿閉を起こしているときに、著効をみることがあります。