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花粉症やアレルギーに効果的な漢方薬と症状を改善するセルフケア

お悩み

花粉症は鼻腔や喉に入ってきたスギなどの花粉に対する免疫反応により、さまざまな症状が引き起こされるアレルギー症状です。

花粉症は、現代人の約4人に1人が発症するそうです。日本における国民病の一つと言っても過言ではないでしょう。

ここでは、花粉が原因で引き起こされる代表的な症状を挙げ、それぞれの症状の原因とセルフケア、効果的な漢方薬について解説していきます。

花粉アレルギーのくしゃみに効果的な漢方薬とセルフケア

花粉症が引き起こす代表的な症状がくしゃみ。くしゃみは鼻の粘膜についた花粉を取り除こうとする働きと言われ、短時間の間に症状が頻発するのが特徴です。

身体の冷えは、実は花粉症の症状を悪化させる原因の一つ。
冷えにより「気・血・水(生命エネルギー・血液・水分)」のバランスが崩れて「寒証」の状態になることで、くしゃみの症状を悪化させることがあります。

靴下で足先を冷やさないようにしたり、半身浴で身体をしっかり温める習慣をつけましょう。
ウォーキングなどの適度の運動を日常生活に取り入れることで、全身の血行を良くして身体を内側から温めるように心がけましょう。

花粉症によるくしゃみには、根本的な体質改善を行う漢方薬もオススメです。
花粉症の初期、身体の冷えによる「寒証」の症状を和らげる作用のある「小青竜湯(ショウセイリュウトウ)」や、粘り気のある濃い鼻水を伴う、慢性化した鼻炎症状を和らげる作用のある「荊芥連翹湯(ケイガイレンギョウトウ)」などが効果的です。

https://kentame.com/archives/8070

花粉アレルギーの鼻水に効果的な漢方薬とセルフケア

鼻水は花粉症に良く見られる症状で、水のような粘り気のない鼻水が止まらずに出てくるという特徴があります。

鼻水や鼻詰まりなどの鼻炎症状は、鼻腔の乾燥により症状が悪化すると言われています。特に冬の乾燥する時期は、マスクをつけて鼻腔内の湿度を保つよう心がけましょう。
また室内でも加湿器を使って部屋を40〜60%前後の湿度に保つように加湿することで、症状改善を期待できます。

水のような鼻水の症状は、「気・血・水」のバランスが崩れた「寒証」で生じます。冷えを解消するためにも、身体を温める作用のある玉ねぎ、かぼちゃ、にんじんなどの温性食物を積極的に食事に取り入れましょう。

花粉症による鼻水には、漢方薬で根本的な体質改善をするのも効果的です。
鼻水症状が悪化して、かえって鼻詰まりが起きている方の身体を温め、詰まりを解消する作用のある「葛根湯加川芎辛夷(カッコントウカセンキュウシンイ)」や、体内の余分な「水」を取り除く作用のある「小青竜湯(ショウセイリュウトウ)」などがオススメです。

https://kentame.com/archives/8100

花粉アレルギーの目の症状に効果的な漢方薬とセルフケア

目は外の空気と直に接しているため花粉に晒されやすい部位です。角膜や結膜に花粉が付着することで、充血や痒みなどの症状が現れます。

昼間や風の強い日など花粉の飛散量が多い時間帯の外出はできるだけ避けて、花粉との接触を防ぐのが効果的な予防法です。
どうしても外出が必要なときには、メガネやサングラスなどで目を守るよう習慣づけましょう。

さらに痒みを初めとしたアレルギー症状は、疲労やストレスで自律神経のバランスが崩れていると出やすくなるとされています。
花粉症による痒みや充血を悪化させないためにも、充分に睡眠をとって疲労やストレスを溜めないよう心がけましょう。

花粉症による目の痒みには、根本的な体質改善を行う漢方薬もオススメです。
かゆみがひどく、目が炎症して熱を持っている方の「熱証」による「熱」を冷まして症状を和らげる「越婢加朮湯(エッピカジュツトウ)」や、鼻水を伴う方は体内の余分な「水」を取り除いて「水毒」を解消する作用のある「小青竜湯(ショウセイリュウトウ)」などが効果的です。

https://kentame.com/archives/8135

花粉アレルギーの肌荒れに効果的な漢方薬とセルフケア

花粉による肌荒れは「花粉皮膚炎」とも呼ばれ、皮膚を通して侵入しようとする花粉に対するアレルギー反応の一つです。

乾燥などで肌が敏感になり、バリア機能が低下すると赤みや痒みを生じやすいと言われています。肌荒れの症状がひどいときには、角層のバリア機能を保つための保湿スキンケアを欠かさず行いましょう。

洗顔の際は、たっぷりの泡で擦らず優しく洗います。そして、洗顔後はすぐに保湿力の高い化粧水や乳液で肌を乾燥から守るよう心がけましょう。
花粉が飛散する時期は特に肌が敏感になり、普段の化粧品が肌に合わなくなってしまうことがあります。
その際は一時的に敏感肌用のものに変更するなど、肌の状態に合わせたケアを行いましょう。

花粉症による肌荒れには、根本的な体質改善を行う漢方薬も効果的です。
体内の余分な「水」を取り除き、冷えた身体を温めて症状を和らげる「小青竜湯(ショウセイリュウトウ)」や、皮膚に赤みを伴う方には、体内の余分な「熱」を冷まして毒素を排出する作用のある「黄蓮解毒湯(オウレンゲドクトウ)」などがオススメです。

https://kentame.com/archives/8078

花粉アレルギーで息苦しいときに効果的な漢方薬とセルフケア

花粉症による息苦しさの原因はいくつも考えられます。

例えば鼻水や鼻詰まりなどの副鼻腔炎の症状で空気の通り道が塞がれて口呼吸になってしまう場合。または、鼻の中で起こったアレルギー反応が気管に伝わって咳込んでしまう場合、などです。

花粉症による息苦しさや咳の症状が辛いときは、「尺沢(しゃくたく)」というツボを刺激してみるのも効果的です。
肘を曲げた内側にできるシワの中央から指2本分ほど上にずらした腱の外側にあるツボで、「肺の気の流れ」を司るとされています。
帰宅後の手洗いうがい、部屋の掃除でアレルゲンを取り除く、といった基本的な対策にプラスして、ツボ押しを取りいれてみてください。

花粉症による息苦しさには、漢方薬で根本的な体質改善を行うのもオススメです。
喉に潤いを与えて渇きを癒し、咳き込みでの息苦しさを和らげる作用のある「麦門冬湯(バクモンドウトウ)」や、鼻炎症状での息苦しさがある方には、体内にこもった「熱」を冷まして呼吸器を潤し、鼻の通りを良くしてくれる「辛夷清肺湯(シンイセイハイトウ)も効果的です。

https://kentame.com/archives/8089

花粉アレルギーの頭痛に効果的な漢方薬とセルフケア

花粉症による頭痛を東洋医学では、体内に余分な「水」が溜まることで水分バランスが崩れた「水毒」の状態になることで起こる、あるいは副鼻腔炎による炎症で体内に「熱」がこもることで起こる、と考えます。

花粉症による鼻炎や息苦しさ、痒みなどのさまざまな症状でぐっすり眠れない日が続くと、睡眠不足からくる疲労やストレスが頭痛を引き起こすことがあります。

ぬるめのお湯にゆったりと浸かって筋肉や血管の緊張を緩めて、心地よい睡眠を得られるようにしましょう。
鼻粘膜の炎症を抑えて鼻を通す作用のあるペパーミント、ユーカリなどのアロマオイルを浴槽に数滴たらすアロマ温浴は、鼻粘膜の保湿効果もあり、症状改善に役立ちます。

花粉症による頭痛には、根本的な体質改善を行う漢方薬もオススメです。
体内の余分な「水」を排出して水分バランスを整え、症状を和らげる作用のある「五苓散(ゴレイサン)」や、鼻詰まりが悪化して副鼻腔炎のようになっている方の頭重感には、膿の排出を促して、副鼻腔炎の症状を和らげる作用のある「辛夷清肺湯(シンイセイハイトウ)」などが効果的です。

https://kentame.com/archives/8145

 まとめ

花粉が原因で引き起こされるアレルギー症状を、症状別に分けて解説してきました。
花粉症の症状でお悩みの方は、この記事で紹介した対処法を辛い症状の改善に役立ててください。

花粉によるアレルギー症状に、漢方薬が効果を発揮した例もあります。セルフケアを試しても症状が改善しないときは、お近くの漢方医や漢方薬局にご相談くださいね。

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